登山日記
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 貝月山(1234m) 平成25年5月12日 晴れ
貝月山かいづきやま
まえがき・・・標高が1234mと覚えやすい貝月山。揖斐川町春日にある「長者の里」から渓流沿いに登っていくコースは、トチノキの巨木が多く、花の種類も豊富で、オオルリのさえずりを聞きながら、さわやかに歩くことができる。また支尾根にはイワウチワの群生地もあり見どころがたくさん。


【写真】長者の里が登山口

きょうは女性3人で花の伊吹北尾根を歩く計画で出かけたが、春日からさざれ石方面へ入る道が通行止めになっていたので、急遽近くの貝月山に変更する。
揖斐川町春日の長者の里キャンプ場が登山口で、広い駐車場が入口に完備されている。
8:00 水車の回る小道を奥に進んでいくとキャンプ場があり、登山届のBOXが設置されているトイレの前を通りすぎてバンガローが立ち並ぶ木立の前に出る。


【写真】登山道入口


バンガローの中を歩いて、水路に沿って進むと、沢の前に出る。
丸太の橋が横倒しになっており、昨日の雨で水量が増えていた。
石づたいに沢を渡り本格的な登山道に入る。



【写真】長者岩と猿後家地蔵

シロモジの花が咲く人工林の中を進んでいくと長者岩に着く。
岩の上に潅木が何本も生えていて岩の中には猿後家地蔵が祀ってある。
そばには伝説のいわれが書かれた案内板が立ててある。


【写真】山犬の岩穴と渡渉シーン

左岸に渡ると春日の昔話に出てくる「山犬の岩穴」に出合う。
その先何度も流れを渡り返す時に、濡れた石に足を滑らせて左足がびしょ濡れになってしまった@@; 
はじめからストックを使うべきだったがすでに遅かりし^^;靴の中まで水が入って気持ち悪いまま歩くしかない。


【写真】少将淵

この先も沢を何度も渡り返して「少将淵 しょうじょうぶち」に出る。
この「少将淵 」は、登山道から少し遠目なので時間に余裕のある人は下まで降りて撮影することができる。


【写真】トチノキの巨木と崩れた登山道


「少将淵 」を横目に潅木帯の右岸を高巻き、左岸から右岸へと渡っていくと、大きなトチノキの巨木に出あう。巨大なトチノキに圧倒される。その先、登山道が崩落している箇所があり、落ちたら最後という最大の難所を通過する。



【写真】かくれ岩へと描かれた岩

しばらく歩いて、また沢筋に下りると通行止めの合図として「小枝が積まれた」所に当たるので、右に進んで沢を渡る。
流れをまた数回渡ると四角い大岩があり、岩に赤ペンキで「かくれ岩へ」と描かれていたが剥げてほとんど判読不能。


【写真】三段滝


谷もだんだん狭くなってくると、浮石をのせて三段に落ちる10mほどの三段滝に出る。
沢音が気持ちよく清涼感いっぱい^^


 
【写真】開けた森の中へ

三段滝を過ぎ、しばらく歩くと森の中が開けてくる。青い空が抜けて新緑の緑が一際きれいに見える。
足を止めて空を仰いだり、足元の花を撮ったりと、道草したくなる場所だ。
 

【写真】支尾根に出る


その先からゴロゴロした岩場の道を登り、急な山腹に取り付くが、滑りやすいのでフィックスロープがかけられている。支尾根に出るとイワウチワの群生地が広がり、その中にイワカガミが2〜3輪咲いていた。
最後はきつい登りをこなして揖斐高原貝月スキー場からのコースと出合う。



【写真】貝月スキー場からの合流点


10:40 合流点に立つと一気に見晴らしが良くなり、真っ白な白山や御嶽山の展望がよい。


【写真】貝月山方面とタムシバ

合流点からタムシバの咲く道を進んでいくと小貝月の標識があるポイントを通過する。
この上にピークがあるが、そのまま進んで先に貝月山を目指す。
小さな「江美の池」を過ぎたら貝月山に到着!!



【写真】貝月山で片足立ちの記念写真

11:10 貝月山
展望台があり、白山、御嶽山、乗鞍岳、能郷白山、冠山、金糞岳、ブンゲン、そして南には伊吹山が一望できる。
きょうは天気がいいので次から次へと登山者がやってくる。
濡れた片方の登山靴を干してから記念撮影をし、ベンチで持ち寄りのごちそうを広げ舌鼓
ウグイスのさえずりを聞きながらごちそうをいただくのはなんと幸せなことか




【写真】1226m小貝月山へ

12:20 帰りは小貝月山のピークを踏んでおく。
小貝月では一本のシャクナゲがあでやかに咲いていたが、山頂は灌木の中。
小貝月からまた往路と同じ道に合流し、急な下りをストックを使って慎重に下りていく。
きょうは水難デーで、下りの沢で今度はカメラを水の中に落とし、あやうくスクラップになるところだった。
いつもは最後尾を歩くのだが、きょうは先頭だったので後ろのKさんに拾ってもらい、なんとかデータも助かったのでよかった。最後尾を歩いていたら気が付かなかったかもしれない。お世話かけました


  コース上で出合ったお花たち 
ワチガイソウ
(葯が紫色)
イワナシ コミヤマカタバミ
(毛深い)
オオバキスミレ
タチツボスミレ ニシキゴロモ ヤマエンゴサク
(苞に切れ込みあり)
チゴユリ

イワウチワ、イワカガミ、イワナシ、シャクナゲ、ワチガイソウ、ネコノメソウ、チゴユリ、スミレサイシン、マルバコンロンソウ、タチツボスミレ、オオバキスミレ、チャルメルソウ、タムシバ、ミヤマカタバミ、ツクバネソウ、ヤマエンゴサク、エンレイソウ、モミジイチゴ、ミヤマキケマンなど他にも花がたくさん。



今日の拾得物:バッコヤナギの実

変な虫みたいな形のこの実はなんとヤナギの種子でした。
バッコヤナギ(別名:ヤマネコヤナギ)の由来は、一説によると東北地方でお婆さんのことをバッコと呼ぶそうです。この実が熟してくると白い綿毛をいっぱい出すので、その綿毛をお婆さんに見立てたそうです。

(談)
長者の里からのコースは渓流沿いに歩いていくので、とっても爽やかな気分を味わうことができます。
雨の後の渡渉は水量が増えているのでくれぐれも気を付けてください^^

☆コース紹介マップ
☆貝月山☆国土地理院1/25000地形図
紅葉の秋コースはこちら

<参考コースタイム>

◆行程時間:/行き3時間10分 下り2時間10分  

駐車場 貝月スキー場出合 貝月山 小貝月山 貝月スキー場出合 駐車場
8:00 10:40 11:10-12:20 12:45 12:50 14:30


<見所>
・貝月山、小貝月山からの展望
・コース上のお花たち

<注意点>
・渓流沿い歩きが主となるので、増水時には気をつけてください。


<アプローチ>
揖斐川町春日へは県道32号線へ入ったら粕川に沿って谷をつめると長者の里に着きます。入口に大きな駐車場あり。
長者の里にはキャンプ場、森の文化博物館などがあり、山だけでなくプラスの活用ができます。トイレはキャンプ場にあります。


<日帰り温泉>
かすがモリモリ村リフレッシュ館の薬草風呂 400円
・ボディシャンプー、シャンプー&リンスあり
TEL/0585-58-0001


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