登山日記
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奥穂高岳(3,190m)〜前穂高岳((3,090m)平成14年10月6日晴れ
3日目
ご来光【写真】AM5:45のご来光(穂高岳山荘から)

3日目の朝、穂高岳山荘のテラスで荘厳なアルプスの夜明けを眺めてから奥穂高へ向かう。
のっけから岩場の急勾配で、鉄梯子の前で大渋滞。
順番を待って、梯子を攀じ登ったら比較的楽な稜線に出る。
今年の8月に初めて登った時は一面のガスで眺望は全く期待できないまま下山となったが、今回はアルプス全体がよく見渡せた。


奥穂高岳【写真】奥穂高岳山頂からヤッホー!

山荘から30分で奥穂の山頂。

澄み渡った空気の中、爽快感でいっぱい!
これぞ、穂高の最高峰!




ジャンダルム【写真】いつか挑戦したい!ジャンダルム〜西穂へ(奥穂山頂から)

この奥穂で、これから向かう前穂と、ジャンダルムから西穂へ向かうコースに分かれている。

ここでデジカメ用のスマートメディアを取り替えようと思ったら、その予備をどこかでまた落として?しまったらしい(~~;
仕方がないので、万が一の時のために持っていた使い捨てカメラを使うことにするが、後から現像してみると画質が相当悪かった(;0;)

紀美子平【写真】紀美子平から前穂高を仰ぐ

奥穂から前穂へはゆるやかに下る岩稜の尾根道が続き、難所の長〜いクサリ場(これほど長いクサリ場は経験したことがない)を通過したら、吊尾根の岩場を歩いて紀美子平へ。
この吊尾根は概ね岳沢側につけられているが、入山したこの3日間だけでも、この吊尾根での事故が絶えず、毎日のようにヘリが救助に飛んでいた。今朝も然り(~~;

前穂高岳【写真】前穂高岳山頂(バックはジャンダルム〜西穂高)

紀美子平についたらザックをデポして、前穂山頂を目指す。
大きな岩場をジグザグに巻いて登っていくが、ガレ山なので落石の跡がひどく、転落、滑落もさることながら人が落とすラクに注意を払っていないと恐い。
途中の岩場にまだ生々しい血のりの跡があった(@0@)

前穂高山頂からは、涸沢カールに広がる紅葉と北尾根の厳しい岩稜を見渡すことができる。
きょう最後のアルプスの眺望を堪能してから紀美子平までまた戻った。

岳沢の紅葉【写真】岳沢の紅葉を愛でながらヒュッテへ下る

この紀美子平という名は、重太郎新道を開いた故今田重太郎さんが、一緒にそのお手伝いをされていた娘の紀美子さんが亡くなられたのをきっかけに名づけられたそうだ。

岳沢への下り始めはスラブ状の長いクサリから梯子がある岩稜へと続くので緊張がぬけない。ここでの事故も例年多数聞く。
西穂の険しい峰々と紅葉とのコントラストが美しいコースでもある。

岳沢ヒュッテ【写真】岳沢ヒュッテから見上げる西穂と紅葉

雷鳥広場、岳沢パノラマへと下って、カモシカの立場(妙な名前)を過ぎてしばらく行くと、涸れた沢を横切って岳沢ヒュッテに着く。
奥穂〜前穂コース上、唯一の小屋なので登山者の憩の場としてもありがたい位置にある。
ここでザックを下ろして、一息いれる。生ビールを飲みたいところだが、グッと我慢してコーヒーをいただく。
たまたまNHK衛星放送の「お〜い、にっぽん!」の生放送と重なって、ヘリによる収録用機材のセッティングやスタッフの準備等で岳沢ヒュッテ周辺は慌しかったが、それがなければ静かな山歩きが楽しめそうだ。

帰りのバスの渋滞が気になって、上高地までまっしぐらに下りる。
案の定、上高地バスターミナルでは長蛇の列を通り越して、長竜の列になっていた(;o;)
特に沢渡行きがひどい。列の最後尾がどこなのかわからないほどグルグル蛇行している。
上高地から脱出するまで、まだまだ旅は終わらないのだ・・・
(談)
岳沢の紅葉は西穂高の険しい山並みをバックに扇型に広がり、それはそれはお見事!
涸沢とは、また一味違ったロケーションで紅葉を楽しむことができました。
今回の旅は、紅葉とスリルを求めて・・・というテーマで入山しましたが、山でのイロハ学習もたっぷりと勉強させてもらいました(^^ゞポリポリ
また、一人旅ということもあり、たくさんの方の親切にも出会いました。
あ〜あ!これだから山は止められない!!♪(o^0^)o ♪
コース紹介MAP
涸沢の秋
2日目:北穂高〜涸沢岳

■奥穂〜前穂稜線上から眺める雄大な眺め
朝日をいっぱいに浴びた笠ケ岳 吊尾根から眺める西穂高の険しい稜線
槍ヶ岳(奥穂高から) 岳沢ヒュッテの紅葉

<参考コースタイム>

◆5時50分スタート、14時30分上高地帰着
・穂高岳山荘(30分)奥穂高岳(1時間10分)紀美子平(22分)前穂高岳(18分)紀美子平(1時間40分)岳沢ヒュッテ(2時間)上高地

・歩行時間 6時間
・行程時間 8時間

◆登山形式:縦走(単独)
コース紹介MAP

<見所>
  1. 奥穂から眺めるジャンダルムは峻険で、見るものを圧倒します
  2. 前穂山頂から見下ろす涸沢の紅葉と前穂の北尾根は圧巻
  3. 岳沢と岳沢ヒュッテを中景に入れた紅葉の構図が美しい

<注意点>

  • 北穂〜涸沢岳と同様、吊尾根での岩場の通過には要注意!重太郎新道から下る際は滑落事故が多発しているので慎重に!足元を見て落石を起こさないようゆっくりあせらず歩きましょう!

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