登山日記
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■御嶽山(3067m) 平成13年9月14日(金) 曇り

コース紹介MAP
御岳登山口【写真】 御嶽山登山口(標高2150m)

御嶽山は、季節を変えて飛騨小坂口からこれまでに三度登っているが、最高峰の剣ケ峰までは一度も足を向けたことがない。
それでは御嶽山を語ることはできないので、登頂時間の一番短い王滝村の田ノ原口から剣ケ峰を目指すことにする。
標高2150mの田ノ原は、無料駐車場完備、トイレ2箇所、案内所あり。御嶽教の鳥居が登山口である。

 

御岳登山道【写真】 御嶽山を仰ぎながら歩く

しばらくは眼前に雄大な御嶽山を眺めながら平坦な道を歩いていくのだが、やがて大江権現を過ぎると道は登山道らしくなってくる。
ぬかるんだ木道の階段を登りながら、黄色く色づき始めたダケカンバの黄葉を眺めて歩いていくうちに、いきなり景色はハイマツに変る。
登山道は、石と岩で秩序正しく整備され、信者が登りやすく配慮されている。

八合目【写真】八合目の石室

八合目までくると、きれいな石室(避難小屋)があり、食事をとったりできるのだが、先を急ぐ。
途中、大所帯のツアーパーティが降りてきたので、岩に寄り添い、やり過ごすことにする。
60〜70代とおぼしき男女20人位を20代の女性インストラクターが引き連れている。
一生懸命注意を与えているのだが、誰もてんでに話していて聞いちゃいない(^^;
見ていると、下りでしゃべりっぱなしのおばちゃん(おばあちゃんに近い)が多いのに呆れる。これぢゃあ気が散漫になって、いつ事故が起こってもおかしくないし、事故があれば恐らく引率者の責任になるのだろう。
インストラクターも大変な職業だなあ〜と気の毒になってしまった。

 

王滝頂上【写真】王滝頂上

九合目にも、八合目と同じような石室があり、ここでは団体さんが昼食を摂っていた。
頂上から降りてくる人が、ガスと暴風のためレインコートの着用を勧めてくれたので、ここで身支度をする。
九合目からは王滝頂上を見上げながら登ることになる。しだいにガスが濃くなり、王滝頂上に取り付くと風で吹き飛ばされそうになる。
王滝頂上の石塔のある階段を上がると奥の院があるが、ここは通り過ぎて、さらにこの上の剣ケ峰を目指す。
王滝頂上からは、イオウの臭いが立ち上がる八丁ダルミを登っていく。
山頂には御嶽頂上山荘や剣ケ峰旭館があり、最後の階段を登って御嶽神社が祀られている剣ケ峰に到着する!

御岳頂上【写真】御岳最高峰の剣ケ峰

生憎のガスで視界はない。デジカメもレンズが曇って3分ともたない。

この空虚感はなんだろ・・・飛騨小坂口コースから撮った季節ごとの景色が頭によみがえり、山の醍醐味というものは必ずしも最高峰を踏むことにはあらずということを教えてくれたのではないか。
決して、ガスで眺望がきかなかった所為ではなく、「山の味わいというものは何なのか」・・・を考えさせられた登山であった。

下りは往路を戻り、田ノ原口の池塘を散歩してから帰路に着く。


ワンポイントアドバイス

<参考コースタイム>

◆御嶽山(田ノ原口)
スタート:8時
登山口帰着:12時10分

登山口(50分)八合目(20分)九合目(35分)王滝頂上(30分)剣ケ峰(1時間40分)登山口

往き 2時間15分
下り 1時間40分
全行程時間 4時間10分

◆登山形式:往復登山(単独)

<見所>

御嶽山は、ゆったりと裾をひいた大きな山塊を総称してそう呼ぶ。最高峰の剣ケ峰だけではなく、青々と水をたたえる三の池、お花の継子岳など時間をかけてじっくり歩くとその良さが分かる。季節を変え、コースを変えて登って欲しい山である。

<注意点>

登山道はよく整備されており、危険な箇所はないが、八丁ダルミからはガスが出やすいので注意が必要。

<アプローチ>

田ノ原までのアクセスは、中央高速・中津川ICを降りてR19を木曽福島方面へ向かう。
途中、何度も「御岳登山・田ノ原口」の看板が出てくるので、見失うことはない。
元橋交差点で左折し、県道R256に変って牧尾ダムを過ぎると、まもなく御岳スカイラインに入る。
中央アルプス、南アルプスを遠望しながらのドライブは、登山に来たことを忘れてしまうほどである。


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