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雪山でのレイヤー 登山を始めたばかりの頃は、雪山なんて縁がない・・・と
思っていた人も、初雪直後に登ってみると
それが思いのほか新鮮に見えたりするものです。
でも、雪山ではどんなに天気が良くても突然悪天候に見舞われたりするので、
装備はそれなりに考えて揃えなくてはなりません。
1.ウェアリング

  1. 下着・・・夏山と同じく速乾性の高い長袖のもの上下。できればアンダーウェアの上下は吸湿・発熱機能のあるブレスサーモや、汗や湿気をすばやく吸湿発散させるパタゴニアのキャプリ―ンなどがおすすめ!
  2. 中間着・・・フリース素材などの長袖
  3. ジャケット・・・羽毛素材などの軽いものでコンパクトに収納できるもの。
  4. アウター上下・・・吹雪に強いフード付きがよい。フードも目出帽タイプのものなど他との組合せによって選ぶと良いでしょう。それ程寒くなければレインウエアで代用してもいいし、尻セードするならレインウエアの下を装着しておくとお尻が濡れなくていいですよ。

    ※ジャケット類は、行動していると暑くなってくるので自分の体感に合わせて着脱すること
  5. 帽子/目出帽・・・ウールやフリース素材のもの
  6. サングラス・・・光の雪面反射から目を守るので必携品です。
  7. 手袋・・・手袋というよりグローブ。透湿性防水素材で中綿が厚いもの。薄手も持参し調節する。綿素材のものは凍傷を招くので使用厳禁!予備を必ず持参すること!
  8. 靴下・・・ウール素材またはブレスサーモ素材。予備を必ず持参すること!
  9. ロングスパッツ・・・アウターのズボンの上から装着すると、雪が靴の中に入ってくるのを防ぐことができます。


2.アイゼン

新雪の量が多く、平坦な雪道をラッセルしなければならない時はむしろスノーシューが便利です。
が、早朝の冷え込みで固く締まった雪道やアイスバーンならアイゼンが必携。
アイゼンにも夏山の雪渓用の軽アイゼンから、6本爪、8本爪、10本爪、12本爪と様々ですが、どれを買ったらよいのか迷うなら12本爪アイゼンがお勧めです。
ただ爪が多いとそれだけ自分の足に引っ掛けやすくなるので、慎重な足運びが必要です。
私の場合、12本爪と軽アイゼンの両方を持参し、雪の状態に応じて付け替えています。

<装着の注意点>
  • 事前に、自宅で自分の靴底にピッタリ合わせてテープの長さなどを調節しておく。
    雪山の中では、凍えた指先でアイゼンの調節などできません。
  • 実際に装着する際は、山のほうを向いて装着すること!
  • 決して座り込んでつけてはいけません!
  • 装着した時にやや乱暴に足を動かしてみてぐらぐらしないことを確認します。
  • またテープの留め金は必ず外側にくること!

アイゼン装着
奥が軽アイゼン、手前が12本爪
アイゼンの違い
見比べれば、違いは歴然
雪山アイテム
必携の雪山アイテム

3.ピッケル(又はストック)

シャフトがストレートなもので、立って持ったときに石突きが床につかないものを選びます。
傾斜の緩い斜面では長目が適しているし、急になるほど短目が有効です。
また、ピッケルバンドは利き腕につけるバンドタイプのものと、肩から下げるタイプとがあります。

雪山でも平坦な道やなだらかな低山なら、ピッケルよりストックを2本持つほうが最適です。

4.靴

スカルパ 雪山専用雪山では軽登山靴はご法度です。必ず防水性の高い登山靴を履くこと!
また最近では雪山入門用、縦走用、登攀用、プラスチックブーツまで製品がありますから、目的に合わせて選ぶことができます。
分からないことがあれば、気軽にショップで相談してみてください。
←写真は雪山専用のスカルパの靴


雪山では、何を揃えるかよりもどう使うかが重要です!
ウエア一つをとってみても、汗や雪で濡れた状態のままいることは危険ですから
衣服のこまめな着脱も必要になります。
アイゼンやピッケルワークも事前に使用方法などを練習・把握しておかないと
いざというときに役に立ちません!

楽しい雪山登山にするためにも、道具の揃え方から計画まで、まず自分で立ててみましょう!

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