登山日記
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夜叉ケ池(1,099m) 平成25年6月5日 快晴

まえがき・・・初夏の夜叉ケ池を訪れたくて、登山開きを待って平日にひとりで出かけてみることに。


【写真】標高780mの登山口


人気の夜叉ケ池は土日ともなると駐車場がいっぱいになるので、平日を狙って訪れる。
岐阜市の自宅を6時前に出発し、303号線を旧坂内村まで走る。
川上集落を過ぎ、「夜叉ケ池」の指導標を右折して池ノ又林道を走る。
川沿いにはウツギ、イワガラミ、タニウツギ、ミズキの花などが百花繚乱。
終点の夜叉ケ池登山口に7時半に到着。6台ほど車があった。
トイレは駐車場の手前にあるので車を止める前に済ませたほうがよい。
7:45 スタート。


【写真】沢沿いの道を歩く

登山口から一旦下って、沢に架けられた板橋を二度渡る。
渓流沿いの道は爽快で、タニウツギやガマズミが満開だった。



【写真】夜叉壁方面が見えてくる

やがて沢から離れて気持ちのいい新緑の道をゆく。
夜叉ケ池まで約2000mの案内板が現れると、夜叉壁方面が見えてくる。


【写真】ブナの道

雪の重みで大きく湾曲したブナの木。
雪深いことを教えてくれる。



【写真】道沿いのお花たち

脇には初夏の花がいっぱい。
キュウリグサの仲間のミズタビラコ、ウスギヨウラク、ヒメモチが見られる。
ヒメモチ(モチノキ科)はミヤマシキミ(ミカン科)に一見似ているが、葉っぱを千切って匂いをかげばミカン科の匂いがしないのですぐ分かるし、花は頂きではなく葉腋から出ている。


【写真】幽幻の滝

幽幻の滝まできたところで、ひとやすみ。
滝から流れ落ちるマイナスイオンで、おむすびが格別おいしく感じる^^
オオルリ、ミソサザイ、カッコー、ホトトギスのさえずりでまたまた癒される(#^.^#)



【写真】アワフキムシの仲間の幼虫

滝から少し歩き出したところで茎に白い泡がついているのをいくつも見つける。
泡を取り除いてみると中からアワフキムシの仲間の幼虫が出てきた。
意外とカラフルだ◎o◎
この泡は口から出しているのではなく、排泄物に空気を送り込んで作っているそうだ。
写真右が隠れんぼの正体^^

【写真】ブナに癒されながら

虫遊びもそこそこにして、ブナが立ち並ぶ新緑の道を進んでいくと、まだ残雪の残る谷筋を渡って山を回り込む。
 


【写真】昇龍の滝

回り込んだ先に「昇龍の滝」の案内板。
遠くの岩場に滝が流れ落ちているのが目視できる。
ここから夜叉ケ池まであと500mである。
岩場に架けられたロープを見ると危険そうだが、慎重に進めば大丈夫。


【写真】夜叉ケ池

岩場を登りおえたら稜線上に立つ。
眼下にコバルトブルーの夜叉ケ池が見える。
右に行けば三周ケ岳、左は夜叉ケ丸。
夜叉ケ丸まで15分ほど登れば展望がよく感動もひとしおになるので余裕のある人はぜひ足を延ばしてほしい。
今回は夜叉ケ池をゴールとし、池の近くでコルリのさえずりを楽しみながら一人で過ごす。
池の中をのぞくとヤシャゲンゴロウよりも腹の赤いイモリがたくさんいた。
もうじきモリアオガエルの産卵がはじまり、池の周囲に泡のような卵塊がぶら下がる光景が見られる。




夜叉ケ池の周辺には、満開のハウチワカエデ、遅咲きのショウジョウバカマ、ブナの青い実が観察できる。
やがて4組ほどの男性が来られたのを潮時に、来た道をゆっくり戻ることに。
帰りは目の位置が違うので、行きに見逃した花をいくつか見つけることができた。
まだ昼前なので、登ってくる人がぞくぞくとあり、中には18人編成のグループもいた。
11:10 登山口に到着。 昼から仕事に戻ったが気分は爽快だった^^



 登山道で出合ったお花たち
左からフキノトウ、タテヤマリンドウ、ミヤマカタバミ
サンカヨウ、ツボスミレ(ニョイスミレ)、ヤマボウシ
ニワトコ、イワカガミ、シオデ
タニウツギ、タチツボスミレ、ツリバナ


(談)
ひとりでのんびり、新緑の夜叉ケ池を堪能してきました。入門者向け推奨ナンバー1のコースです(^-^)
平日でも混雑してくるので早出・早着きが原則です。


☆コース紹介マップ
  ☆夜叉ケ池☆国土地理院1/25000地形図 
  ☆紅葉の時はこちら 

夜叉ケ池

標高:1099m、池の周囲:230m、水深(最新情報):深いところで12mあるそうです、周囲はブナ(樹齢100年)を主体にした広葉樹林

<参考コースタイム>

◆登り1時間35分、下り1時間20分

登山口 幽玄の滝 昇龍の滝 夜叉ケ池 登山口
7:45 8:40 9:05 9:20−9:50 11:10


◆登山形式:往復登山

<見所>
1、登山道から見上げる鎧のような夜叉壁
2、ブナ林周辺の多彩なお花たち
3、オオルリ、ミソサザイ、キビタキ、カッコー、ホトトギス、コルリなどのさえずりを楽しんでください。

<注意点>

  • 坂内川左岸の林道を走るときは、幅員が狭いので対向車に注意
  • 上部の岩を登るとき、落石に注意してください

<アプローチ>

岐阜市から303号線を坂内村へ。川上集落を過ぎ、「夜叉ケ池」の指導標が立っているところが池ノ又林道の入口で右折します。あとは道なりですが幅員が狭いので対向車がくると慎重を要します。40台ほどの駐車場、離れたところにトイレあります。


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