登山日記
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 武尊山(ほたかやま2,158m)川場野営場コース 平成23年8月14日 晴れ

まえがき・・・日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が東国征討の際に立ち寄ったことからこの名が付いた武尊山は、古来より山岳信仰の霊山として知られ、山頂には日本武尊の像が建っている。一帯は古いコニーデ火山で、火口は南側が崩壊している。最高峰は武尊山で、中の岳、家ノ串山、剣ケ峰山、前武尊など2000m以上の山が連なっている。


【写真】川場野営場登山口(撮影は下りで)

当初の計画では武尊牧場から登る予定にしていたが、牧場から運行しているリフトが8時からなのでスタートが遅くなるという理由で、直前に川場野営場からのコースに変更する。リフトの区間を行きは一時間歩いて、下りはリフトを利用するのもいいなと思ったが、同伴者(我が家の主)が反対するのでいたしかたない。こういう場合は逆らわない方が万事うまくいく(^_^);A(学習)
まだ暗い4時半頃に、花咲温泉から川場野営場に着く。
キャンプ場としてあまり利用されていないのかトイレは使用禁止だし、管理棟も廃家のような感じ。
登山者も私たちだけのようだ。
4:45 スタートする。


【写真】不動岳への分岐、足場の悪いところも


はじめはダートな道を歩いていくが、途中から登山道に入る。
スタートから25分ほどで不動岳との分岐に出合う。
不動岳コースはクサリバが続く有名な難所があり、上級者向けのコースである。



【写真】ハクサンオミナエシ

登山道には苗場山でもみかけたハクサンオミナエシ(コキンレイカともいう)がたくさん咲いていた。よく見るとかわいらしい花をつけている。オミナエシの高山種で、亜高山から高山の岩場や日当たりのよい草原に生える多年草で、高さ20-60pになる。


【写真】ほたかスキー場への分岐

しばらくはコメツガなどの樹林帯の中を歩いていくとやがて視界が明るくなってほたかスキー場への分岐に出合う。ここは展望が開けているのでしばし足を止めて一息つきたいところ。
一息ついたら止まっているリフトを眼下に見ながら足を進める。



【写真】樹林帯の登り

笹原のゆるやかな登りの中にも足場の悪いポイントにはロープがかけられていたりする。
やがてゴロゴロ石の登りに変わり、前武尊も近くなる。
道中、お地蔵さんがあったので手を合わせる。


【写真】前武尊


お地蔵さんを過ぎたら、中間ポイントの前武尊(2039m)に到着する。
周囲は木が生い茂り展望はよくないが三等三角点が置いてある。
せまい山頂のど真ん中に日本武尊の像があり、大切に扱われているようで雨や雪よけ用の屋根付きだった。
ここでもキベリタテハを見かけたが撮影できず。



【写真】川場剣ケ峰

前武尊からは川場剣ケ峰との鞍部まで下る。
目の前に剣ケ峰が見えた時は思わず「オ〜!!」と声が出てしまう。
下る途中、ササの道が荒れていて、倒れたササに足をとられて滑りやすくなっている。
鞍部に下りたら、この剣ケ峰には登らずトラバース道を左に下りていく。
 

【写真】家ノ串山の尾根上で

やがて見晴らしのよい尾根に出て通過点でもある家ノ串山(2103m)を過ぎると、ガスが切れて武尊山が前方に見えてきた。



【写真】中の岳南の分岐(武尊牧場への分岐)、剣ケ峰山方面

展望を楽しんでいる内に中の岳南の分岐に着く。ここで武尊牧場からのコースと出合う。
計画ではこのコースを歩いてくる筈だった。
分岐から先は見晴らしのよい笹原を歩く。
さきほどの川場剣ケ峰とは違う剣ケ峰山が間近に見えてきた。


【写真】山腹を歩いて三つ池を通過


中の岳の山腹を歩いて三つ池へ向かう。
三つ池とあるが、池は三つ以上あり、とても雰囲気がよいところだ。



【写真】最後の登りと日本武尊の像

池を過ぎたらゴロゴロ石の登りに変わる。
最後の一登りを頑張れば山頂は近い。
日本武尊の像が祀ってあるところで手を合わせる。こちらの像は野ざらしだった。
 

【写真】山頂で

9:00、武尊山到着。
誰もいない静かな山頂だ。やはり真夏に2000m級の山は人気がないのか・・・
剣ケ峰山のまん前に座り込んで、花咲の民宿でつくっていただいたお弁当をいただく。
あまりにも日差しが強いので雨傘を日傘がわりにしたが、風はさわやかで心地よかった。
目の前を渡り蝶のアサギマダラがヒラヒラと飛んでいく。のどかだ・・・(-_-)瞑想
やがて何組か人が上がってこられたので、記念写真をお願いして、これを潮に下山した。
 

【談】
今回歩いた川場野営場コースは現在もっとも登山者が歩くコースだという紹介がガイドブックや昭文社の地図にも書いてありましたが、この日は車が4台程度で静かなものでした。特に危険な岩場もなく、展望の良いコースです。

☆武尊山☆国土地理院地形図
  ☆コース紹介マップ 
   
★1日目の苗場山へ

<参考コースタイム>

◆行程時間:/8時間15分(休憩含む)、登り4時間15分、下り3時間

川場野営場登山口 前武尊 家ノ串山 武尊山 家ノ串山  前武尊 登山口
4:45 7:00−7:15 8:00 9:00−10:00  10:35 11:25 13:00


<ポイント>
・登山道は整備されていますが、難所にはロープなどがつけてあります。
・川場剣ケ峰を過ぎると展望が一気に開け、本コースの素晴らしさが味わえます。

<アプローチ>
沼田ICを下りたら川場温泉へ向かいます。川場温泉口を過ぎ、さらに花咲温泉へ向かう途中に「川場野営場」と書かれた案内板に従って左折し、道なりに走れば野営場の駐車場(100台)に到着。野営場にトイレはありますが使用不可。道の駅かコンビニですませておきましょう。
<補足>帰りの高速は、関越の上り方面、中央高速の土岐方面がいつも渋滞になるので、関越→北陸自動車道→東海北陸自動車道を利用した方がスムーズでほとんど渋滞なしで帰ってこられます。

<日帰り温泉>
川場野営場へ行く途中にいくつか日帰り温泉があります。
また武尊牧場方面には花咲温泉「花咲の湯」もあります。


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