登山日記
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 立山(雄山 おやま3,003m) 平成22年5月2〜3日 晴れ
立山 雄山
まえがき・・・標高3003mの立山の雄山は、富士山、白山とともに日本三霊山に数えられ、雄山・浄土山・別山を「立山三山」と呼んでいる。雪の立山は一度も訪れたことがないので、今年こそはと思いGWに出かけることにした。

 
1日目:室堂〜雷鳥沢ヒュッテはこちら 
 
 2日目(5月3日):雷鳥沢ヒュッテ〜雄山



今日も朝からガスひとつない快晴ぶり!
雷鳥沢ヒュッテで朝食を済ませ、Oさんに別れを告げてから、玄関前のベンチでアイゼンを
装着して7時40分に雄山に向けてスタートする。
朝日をうけて立山本峰が美しく光り輝いている。




昨日下げた標高をきょうはまた登り返さなければならない。
ヒュッテからまず雷鳥荘の横を抜けて通過点の室堂山荘まで向かう。
昨日のゆるんだ雪がまた凍ってサクサクと歩けるがアイゼンをつけて歩くのが久しぶりなので
登りにかかると疲れる。
雄山の鞍部に立っている一ノ越山荘が米粒のように見え余計どっと疲れる(--;)見ないようにしよう・・




ときどき一息入れては呼吸を整える。
上からスキーで雷鳥沢キャンプ場へ颯爽と下っていく人たちを見ていると気持ちよさそう・・・
スキーができる人がうらやましいが、3年前の悪夢(スキーで両膝じん帯損傷)がよみがえってきて、オ〜くわばらくわばら。いまだに古傷が痛むわ(;o;)




室堂山荘にやっとたどりついたところでリュックを下ろし小休止。
別山方面がよくみえ、気持ちがいい〜
横から「一時間も登って、やっと昨日降り立った室堂と同じ標高とは・・・」と恨めし気な我が家の大王様のつぶやきが聞こえてきたが、こちらは聞こえぬ振りしてマンダリンの皮を剥きはじめる。
山では柑橘類のうまいこと!甘さと酸味が疲れも嫌味も吹き飛ばしてくれる(^\^)
室堂にはたくさんの山荘があり、この室堂山荘や一ノ越山荘は雄山に近いので・・・・ふむふむ、何をいわんとしているのか、よ〜〜〜くわかるぅ。




さあ〜て、いよいよ一ノ越山荘めざして最後のがんばりどころだ。
写真では勾配がなさそうに見えるが、これが結構きつい。
ピッケルかストックをもっていないと足元が滑るので注意。





一ノ越山荘にやっと着いたら、山荘の前は満員御礼。
北アルプスの槍、穂高、笠など、特徴のある山がずら〜〜〜と並んでいる。絶景かな、絶景かな。
疲れも吹き飛んでしまい、シャッターを押していたら富山県山岳警備隊の若い隊員が2名やってきた。NHKの番組「プロフェッショナル」で見たことがある人たちだった。
2日前(5月1日)に剣岳で死亡事故があったので、見回りをしているようだ。





ザックの中身を軽くしていよいよスタート、11年ぶりの雄山ご対面だ。
ストックで登っている人がいたが、ピッケルに替えたほうがよい。
上部のアイスバーンではストックがまったく利かない。
途中振り返ってみると一ノ越山荘が小さく見えた。





さらに高度を上げていくと岩がむきだしになったガレ場に変わり
アイゼンが岩にあたるので雪のあるところを選んで歩く。





途中の休憩ポイントから見た奥大日岳〜大日岳の稜線。
昨年の8月、女性3人で楽しく歩いたことを思い出す。感動、また感動の稜線歩きだった。





雄山の社務所が見えてくるが、見えてからが長い。鳥居は見えない。
私たちの前を行く2人組のカップルは軽アイゼンをつけただけでピッケルも携行していなかったので山岳警備隊員が2人を呼び止めてきつく注意されていた。
確かに軽アイゼン(前歯がない)だけで手にストックはおろかピッケルも携行していないのは無謀だとしかいいようがない。





やっと社務所に到着!鳥居はどうも雪の下らしい。
社務所の前では耐風姿勢をとらないと吹き飛ばされそうになる。
社殿を見上げれば、わが家の大王様は私を置いてすでに先に登頂していたので
私も耐風姿勢で向かう。
夏場は拝観料500円を払わないといけないが今は無人。数珠繋ぎの参拝者もいない。





社殿に到着したら風はもっと強くなり、立ち上がることすらできない。
かろうじて社殿につかまりながら鹿島槍〜五竜の稜線をカメラにおさめる。
見知らぬ男性が記念写真をとってくれと言われたので、恐いのにぃ〜嫌だなぁ〜と思いつつ、
人のよい私は断われないのであった(笑)。
恐る恐る風に飛ばされないよう、社殿をバックに入れてシャッターを切ってあげると
わが家の大王様はすでに社務所に戻っていて、またもや置いてきぼりをくらったのだった(ブスッ)。





ここは根性で最後まで写真をカメラに収めなければならない。
こちらの写真は、雄山の真東に連なるなだらかな稜線と奥に真っ白な山。
岩小屋沢岳〜鳴沢岳〜赤沢岳〜スバリ岳〜奥の白いのは針ノ木岳かな。
この後ろ立山連峰の針の木岳を中心にした稜線歩きも感動だった。





雄山から続く富士ノ折立への登山道が見える。
その先には剣岳だ。





富士ノ折立へ向かう稜線には登山者が数名見えるが、最高峰の大汝山から
Uターンしてくる人も見える。
山岳警備隊員の方はまっすぐ別山のほうへ向かわれた。
一通り撮影が終わったので大王様が待つ社務所へ戻る。
風が一段と強くなり帽子が吹き飛ばされそうなった。





一ノ越山荘へ下る途中で、笠ケ岳と薬師岳方面をカメラに収める。
美しい山並みだ・・・うっとり





一ノ越山荘へ下りたらアイゼンをはずして、暖かいコーヒーを淹れ展望をこころゆくまで楽しんだ。





一ノ越山荘から室堂までの下りはやっぱシリセードでしょ!
せっかくもってきたんだからこの武器を使わないと。
このチリトリ器みたいなのがそのシリセード専用ツール!
室堂平広しといえど、このシリセード専用ツールを使っているのは私たち二人だけだった。
笑えるv(^o^)v





下りはあっという間に終わり・・・・室堂ターミナルまでテクテク歩く・・・これから地獄がはじまる・・・





立山よ、さよ〜なら〜〜。またくるね〜、と最後のお別れ。





室堂ターミナルに着くと銀座状態。
昨日と同じ風景だった(-_-)推して知るべし。





美女平行きのバスは1時間15分待ちで、まだ昨日の朝よりましだった。
ケーブルカーの予約番号が配られ、美女平では30分ほどの待ち時間だけで立山駅へ戻ることができた。
山が終われば温泉とくる。ところが下界の気温は28度はあった。
温泉のありがたみが減る夏日だ(--;)
立山駅から車で3分ほどのところにあるウェルサンピア立山で汗を流し、暑くても極楽気分を味わう。
渋滞を避けるために、富山市内の寿司屋さんに立ち寄ってからゆっくり岐阜へ帰ろうということになったが、駅前の案内所で聞いた寿司屋さんはすべて超満員、回転すしが立ち並ぶ街道沿いの回転寿司屋も長蛇の列。ここでも並ぶのか!とがっくり↓あきらめて岐路に着いた。とほほ・・・



1日目:大谷ウォーク〜雷鳥沢ヒュッテまではこちら

(談)
ひさしぶりの楽しい春山登山でした!
GWや紅葉時期の連休のお出かけはくれぐれも下調べをしてからおでかけください。


立山(雄山)

立山駅のケーブルカーの時刻・料金など

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●1日目(室堂バスターミナル〜みくりが池山荘〜雷鳥沢ヒュッテ)

室堂ターミナル みくりが池温泉 雷鳥沢ヒュッテ
13:00 14:10 15:30

1日の行程時間 約2時間30分

●2日目(雷鳥沢ヒュッテ〜雄山〜室堂バスターミナル)

雷鳥沢ヒュッテ 室堂山荘 一ノ越山荘 雄山 一ノ越山荘 室堂ターミナル
7:40 8:40 9:40 10:45 11:45 12:40

1日の行程時間 約5時間

<見所>

  • 雪の大谷ウォーク
  • 室堂平と雄山からの絶景
  • 運のいい人は雷鳥に会えるかも


<アプローチ>

岐阜市からは東海北陸自動車道を利用し、小矢部砺波JCで北陸自動車道に入り「立山IC」で下車すると立山まで一番近いです。
立山駅からケーブルカーで美女平経由高原バスを使って室堂へ入ります。
片道運賃 大人2360円 往復割引あり

GWなど混雑時は直行バスを運行しています。

<下山後の入浴>

ウェルサンピア立山 日帰り入浴700円 露天風呂あり


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