登山日記
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伊吹山(1,377m) 平成16年1月10日 晴れ

まえがき・・・伊吹山は一年を通じて楽しめる山である。春から夏にかけて百花繚乱となるお花畑はもちろんのこと、晩秋になるとマユミの赤い実が登山者の目を奪い、冬季は雪山訓練の格好の山としてビギナーから経験者まで幅広く登られている。

伊吹山【写真】ゲレンデから仰ぐ伊吹山

上野集落に車をとめて、ゴンドラを利用してゲレンデまで上がるが、予想通り雪はほとんどない。
申し訳程度に伊吹山の山頂部は白くなっているが・・・はたして雪の状態はどうなのだろう・・・
スノーシューを担いできたもののお荷物になるのでは?と早や後悔しはじめる。
9時30分・・・ゲレンデをスタート。

5合目【写真】5合目

リフト最終地点で右に大きく迂回する。
この辺りはまだ木々がまばらに残っており、マユミの実の残骸もドライフラワーのようでそれなりに味がある。

一登りで5合目。
やはり雪はない。


6合目【写真】6合目

5合目にかなりの積雪がある場合は、ここから山頂目指して直登すればよいが、地肌が見えているきょうは夏道を九十九折れに登っていく。



7合目【写真】7合目からアイゼンを装着しているグループを眺める

6合目から上部はところどころ雪が凍結しているので、ピッケルを使いながら慎重に歩く。
前を歩いていたグループがアイゼン装着のために休憩をとっていたが、この程度の雪ならむしろアイゼンなしで登った方がアイゼンワークの練習になるのに・・・と思った。



9合目から山頂へ【写真】9合目からは平坦な道に

11時5分・・・9合目。
ここからは平坦な道を歩く。
無雪期ならごろごろの岩が転がっていて歩きにくい道だが、雪量があるのでむしろ歩きやすい。
せっかくだから担いできたスノーシューを装着しようかとも思ったが、背中から下ろすのも面倒だったので、そのまま山頂を目指す。

伊吹山【写真】 伊吹山頂(後は日本武尊象)

吹き溜まりの雪の中の日本武尊(ヤマトタケルノミコト)像。

11時15分・・・伊吹山頂




緊急避難所【写真】冬季用の緊急避難所

5件の山小屋はすっかり雪の中。
寒くて凍えそうなので、霊場に入る。
冬季用の避難小屋になっているが、中は狭くてせいぜい7〜8人も入ればいっぱいだ。

暖かい飲み物で暖を取り、1時間ほど休憩をとってから往路を下った。
下りだしてから、山頂部が抜けるような青空になりだしたのでちょっぴり悔しい思いをした(;o;)


(談)
伊吹山は昔から豪雪でしられ、昭和2年2月14日のバレンタインデーには11m82p積もったそうです。
山頂のベンチには豪快なエビのシッポがいくつもできていたので、相当激しい風が吹くんですね。
幸いきょうは風もなく、天候にも恵まれ、この時期にしては暖冬(?といえるのかな)の登山となりました(^-^)
コース紹介MAP

日本武尊(ヤマトタケルノミコト)と伊吹山

その昔、ヤマトタケルノミコトが東征の帰途伊吹山の荒くれ神を退治しようと入山したところ、山中で大蛇(一説には大猪とも)と出合うも無視したため、大蛇の化身だった荒くれ神が怒り狂って荒天候にしたという。
方向を失ったヤマトタケルノミコトは今でいう「遭難者」となり、体力を激しく消耗した末にやっと伊勢にたどりついたが、そこで息を引き取ったと伝えられている。

<参考コースタイム>

◆伊吹山
ゴンドラで(5分)3合目(35分)5合目(1時間)9合目(10分)伊吹山(48分)5合目(30分)3合目(5分)ゴンドラのりば

歩行時間 登り/1時間50分 下り/1時間23分
行程時間 5時間

◆登山形式:往復登山
無雪期の紹介はこちらを参考にしてください!

<見所>

冬場、山頂の茶店は雪に覆われ、一帯もガスが発生しやすいため眺望はなかなか期待できない。
スキー場から登ってくる時に琵琶湖や竹生島が眼下に眺められる。
7合目辺りはピッケルワークの練習にはもってこいの傾斜である。

<注意点>

8合目辺りから傾斜がきつくなり、直登はアイゼンを履いていても新雪後だと滑りやすい。
ジグザグに進んだ方が安全!
また、スノーシューは雪質によっては滑るので、状態に合わせて装備を取り替える必要あり。
下山には絶対使用しないこと!

<アプローチ>

岐阜市からは、R21号線を関ケ原に向かう。
伊吹山ドライブウエーの信号左折、次の信号(伊吹山スキー場の標識あり)を右折する。
後はスキー場の案内看板に従って進めばよい。宿の集まる上野集落には駐車場がたくさんある。


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