登山日記
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■常念岳〜蝶ガ岳周回コース 平成13年10月6・7日(土・日) 快晴

ニ日目(蝶ガ岳 2677m
常念岳【写真】 常念岳を後にする

小屋を6時に出発し、常念岳へのガレ場のジグザグをまた登り返す。
出鼻の急登は、一日の疲労が先にきてしまったみたいで、どうにもいやらしい。
朝日を受けて槍の稜線が次第に鮮やかになっていくのを眺めながら、やっとの思いで常念の山頂に着く。
昨日と同じく銀座状態の祠の前を素通りし、目線はすでに蝶槍までの稜線を見やる。

蝶が岳への稜線【写真】 3つのピーク越えを控えた蝶ガ岳までの稜線

常念の山頂からは、岩場を所々手を使いながら慎重に下る。
浮石が多く稜線上に出るまで気が許せない。
下りるとまたすぐにピーク越えがあり、途中振り返ると姿形のよい常念岳、その先の大天井岳、燕岳が続いている。
次の2592mのピークを越え、静かな樹林帯の中を歩いていると小さな池塘に出くわす。
さらに三つめの急登のピーク越えの頃には、蝶槍が近くまで迫ってきているので残りの行程が計算できる。

 

蝶槍【写真】 蝶槍と常念岳(旧蝶ガ岳から振り返る)

三つ目のピーク上で、昨日登山届を譲った青年と出くわし、お互いが通ってきた行程時間を教え合い、東西に分かれる。
蝶槍までは樹林帯の急登で高度を稼ぎ、木の丈が低くなった頃、展望のひらけた蝶槍に出る。
蝶ガ岳はもう目と鼻の先である。


 

旧蝶ガ岳【写真】旧蝶ガ岳の表示と三角点

山頂は台地状になっていて、最初どこがピークかよく分からなかったが、三角点のあるすぐ側の岩に大きな赤い文字で「頂上」と書かれてあったのでそれと知れた。
が、その隣には「旧蝶ガ岳」と書かれた標識が立ててある。
では「新蝶ガ岳」はどこ?
地図を広げてよくよく見ると、やっぱりここがピークになっている。
怪訝に思い、近くの人に尋ねたら皆知らない。
このままでは落ち着かないのでこの先の蝶ガ岳ヒュッテで聞くと、ヒュッテの裏手にある小高い山が最近では蝶ガ岳と呼ばれるらしい。
少しばかりの高低差(正確には2.7m)で、新・旧が変ることなんてあっていいものなんだろうか?
納得がいかないなあ〜。

下山してから数冊のガイドブックや他の地図も調べてみたところ、昭文社の「北アルプスを登る」というガイドブックにのみ、この新しい蝶ガ岳が記載されていた。

それはさておき、蝶ガ岳から見る槍穂高の山腹は紅・黄葉前線、真っ只中でした!!

蝶ガ岳 蝶ガ岳ヒュッテと常念岳
新蝶ガ岳(後は穂高連峰) 新蝶ガ岳からヒュッテ、旧蝶、常念岳を見る

一日目(常念岳)に戻る


ワンポイントアドバイス

<参考コースタイム>

◆常念岳(三股から)
スタート:8時50分
常念小屋着:16時10分

三股登山口(2時間40分)前常念岳のビューポイント(1時間)前常念岳(1時間)常念岳(50分)常念小屋

歩行時間 5時間30分
行程時間 7時間20分

◆蝶ガ岳(三股へ下山)
小屋スタート:6時
登山口帰着:14時

常念小屋(1時間)常念岳(2時間55分)蝶槍(5分)旧蝶ガ岳(30分)蝶ガ岳ヒュッテ(5分)新蝶ガ岳(2時間10分)三股登山口

歩行時間 6時間45分
行程時間 8時間

◆登山形式:周回登山(単独)

<見所>

三股からのコースは標高差が1500mあるのできついが、前常念岳から展望が開けるのできついだけの見返りは十二分ある。
常念岳〜蝶ガ岳の稜線上は、ず〜っと槍穂高を間近に眺めながら歩くことができる最高のコースである!!

<注意点>

道は全般にマーキングなどで整備されているが、前常念への登りの岩場ではところどころ印が消えているので注意が必要。また、前常念から常念岳へ行く場合、疲労を感じたら一旦常念小屋に落ち着いてザックを置いてから身軽に常念を目指すか、翌日の早朝に登ったほうがよい。

<アプローチ>

豊科ICを下りたらすぐの信号を左折し、R147号線で右折し、すぐ次の「新田」の信号を左折すれば、あとは一本道(豊科〜大天井岳線)。

<山小屋ガイド>

・常念小屋 0263-35-9706(現地)収容300人
・蝶ガ岳ヒュッテ 0263-27-0100(現地)収容250人


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