登山日記
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■常念岳〜蝶ガ岳周回コース 平成13年10月6・7日(土・日) 快晴

一日目(前常念岳〜常念岳 2857m
三股登山口【写真】 三股登山口

常念岳へのアプローチには、縦走は別にして横尾、ヒエ平(一の沢)、三股からがあるが、蝶ガ岳までグルッと回って車の停めてあるところへ戻ってくるには三股が一番便利である。
朝4時半に岐阜市を出発、8時半に三股に着くが、すでに30台程度の無料駐車場は満車状態だったので、路肩に停め置く。
駐車場から少し歩くと、シーズン中は指導員が詰めている標高1300mの登山口に着く。
ちょうど私の前で登山届がきれたので、手帳に書いたものを破いて提出し、9時にスタートする。

 

前常念岳【写真】 前常念岳が突然現れる!

登山口から少し入ったところで常念岳と蝶ガ岳の分岐に出るが、前を行く人は一様に蝶ガ岳に向かう。
標高1500mの高度差を稼ぐのだから、皆が避けるのもうなづける。
きつい登りが一段落すると、すこし緩やかな登りに変わり、針葉樹林に囲まれた尾根に出る。
指導標には常念まで4.1k、三股まで2kとあり、行程の1/3をこなしたことがわかる。
しばらくは展望もない尾根道を歩くが、次第に木の根の張り出した歩きづらい登りとなり、噴出す汗と格闘しているうちに、いきなり前常念岳の全貌が目の前に現れる。
常念岳のピラミダルな姿は、この時点ではまだ見えない。
前常念は気が遠くなるほど高く、その先にある常念岳はまだ遠いことを思い知らされる。
ここまで休憩なしの2時間40分。初めて休憩らしい休憩をとる。

 

岩稜登り【写真】前常念への岩稜登り

2組ほど登りの登山者を見送ってから、前常念の取り付きまで歩く。森林限界を過ぎるとすぐに岩稜にかかる。
大岩をいくつも登っていくと花崗岩砂の白さが眩しい台地につくが、穂高連峰が顔を出していて一息つくには格好のビューポイントになっている。
さらに急斜面の岩塊が積み重なった尾根上を手を使いながら登っていくと前常念岳直下の緊急避難小屋の石室に着く。

前常念のピーク【写真】前常念の一等三角点(後は穂高連峰)

回り込んだすぐ上が前常念岳の三角点の置かれた頂上である。
およそ、ピークらしくない。
しかし、展望はよい!
燕〜大天井〜常念〜蝶ガ岳の稜線が目の前に広がり、遠くには立山、剱、針ノ木、鹿島槍、乗鞍、御岳が見える。
昼食を摂っている登山者が何組かいて、やっと山の賑わいが出てきた。

常念岳への稜線【写真】常念岳へと続く稜線

前常念からは岩稜を進み、小さなコブを越えた先で常念岳と常念小屋に分かれる分岐点に出る。
小屋へは巻き道を通っていくので楽チンだが、常念岳へはまだ1時間のきつい登りがある。
前常念から来た登山者は皆一様に小屋への巻き道を進んでいく。ここは思案どころだ。
今夜は常念小屋に泊まるので、このまま常念岳に登るとなると、まだこの先登りと下りで2時間かかり、明日蝶ガ岳へ行くのに、また1時間かけて常念岳を登り返すことになる。
しかし時計を見ると、まだ1時だ。小屋に入るには早すぎる。
それに素晴らしい秋晴れだ!
明朝の天候がわからないので、結局今日中に登頂を果たすことに決める。

常念岳山頂【写真】常念岳山頂(後は穂高)

分岐からは、ハイマツと岩の登りが続く。結構きつい(>_<)。
単独だとどうしても前半ペースが速くなるせいか、後半がばてる。
50分程で常念の肩に着き、そこにザックを置いて山頂を目指す。
常念からの展望はとりわけ穂高連峰〜槍ケ岳の迫力が圧巻だ!
山頂へは次々と登山者が到着し、記念撮影も順番待ち状態。近くの人にシャッターをお願いする。

常念小屋【写真】常念岳から見下ろす常念小屋(後は大天井〜燕岳へと続く稜線))

ひとしきり展望を満喫してから、常念小屋まで一気に標高差400m程を下るのだが、明日またこれを登り返すのかと思うと何ともしんどい思いだ。
常念小屋はひのき造りで新しく、部屋の建てつけもしっかりしていて、夜もこの時期にしては全然寒くなかった。
女性ばかりの12人部屋で、山談義に花が咲き、和気あいあいと日が暮れる・・・

ニ日目(蝶ガ岳)はこちら


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