登山の形式 |
- 往復登山・・・往復とも同じルート
- 周回登山・・・往復のルートが違う
- 放射状登山・・・ある拠点を中心に、メンバーの力量に応じていくつかのパーティを組み、往復登山または周回登山を行うこと
- 集中登山・・・一つのピークに向かって違うルートからパーティが一斉に登高すること
- 極地法登山・・・ヒマラヤなどの高峰では、テントを少しずつ高い場所に上げていって、最後にピークをめざすこの極地法が採用されています
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高度と温度 |
山は100mの高度を増すごとに気温は0.6度Cずつさがり、これに風がふくと風速1mごとに体感温度が1度下がる。このことから、標高0mの自宅から3000mの山に登る場合、18度の気温差があることが分かり、着ていくものや持って行く衣服を判断することができます。
この簡単な計算方法は必ず覚えておいて下さい!
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疲労凍死と凍傷の違い |
疲労凍死と凍傷はまったく別のもの。凍傷は体の組織が凍結しておこる傷害で気温が氷点下にならないと起こらない。凍死は体温が低下(だいたい32度以下)して、体が正常に機能しなくなって死ぬことをいう。だから気温10度でも、雨風で体熱がどんどん奪われる状況下だと死に至る場合もあります。
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高山病 |
標高2000m以上の山から起こります。頭が痛くなったり、吐き気がしたらそのまま横になるのではなく、一旦標高の低い所に下りて安静にします。富士山などの高い山では8合目辺りで一泊し、高度に慣れてから山頂を目指した方が良いでしょう。
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地形図の基本 |
国土地理院の2万5000分の1の地形図では、等高線の最小単位は10m。50mごとに太線。
5万分の1の地形図では、等高線の最小単位は20m。100mごとに太線になっています。
このことから読図すれば、現在地の標高や標高差、傾斜度、距離などが読み取れます。
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距離と時間 |
その日の調子にもよりますが、だいたい山麓の平地で3.5〜4Kmで約1時間、
登りで300mが約1時間位です。
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観天望気の原則 |
- 風向きが東の時は悪化、西の時は回復
- 雲の変化は天候変化の兆し
- 気温が高くなると悪化、低くなると回復
- 湿気が多くなると悪化、少なくなると回復
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天気のことわざ |
- 夕焼けは晴れ、朝焼けは雨
- 朝雷は雨
- 光環が太陽や月にかかると雨
- 太陽や月に暈がかかると天気が悪化
- 高い山に笠がかかると雨
- 日差しが強く、半日が風がなく蒸し暑いと必ず雨かガスになる
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初雪の定義 |
9月に雪が降ってもその後に最高気温が出たら、それは初雪にはなりません。
初雪とはその年の最高気温が出た後の降雪を「初雪」といいます。
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雷 |
- 時間的には昼過ぎから夕方に発生するので「早立ち、早着き」の原則を守ること!
- 雷になったら、大木の下、湿地帯、岩角はさけ、一刻も早く山頂や稜線からおりて、樹林帯やハイマツ帯に入り、金属製のものを身体から遠ざける。
- 雷の落ちやすい場所は過去の山域データからわかるので、事前に調べておきます。
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台風 |
7、8、9月は台風や熱帯低気圧の動きに注意すること。山中で雲に動きが出てきたら、早めに下山するか、下山できない場合は山小屋などで台風が通過するのを待ちます。もっとも天気予報などで事前に台風がくることがわかっていたら入山しないことです。
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春山と秋山 |
春と秋、山では一旦雨でも降ろうものならじきにそれがみぞれや雪に変わって冬山の様相を帯びてくるので、標高1500m以上の山では防寒・防雪対策が必要となります。
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紅葉と標高差の関係 |
標高2500mで始まった紅葉は、1ヵ月後1000mの山に下りてくることから、だいたい標高差1500mで1ヶ月のズレがあることがわかります。
←涸沢の秋 |
右岸・左岸 |
川の上流から下流を見て、右側が右岸、左側が左岸といいます。
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渡渉(としょう) |
沢の中を飛び石伝い又は水の中を歩いて渡ることをいいます。
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出合(であい) |
沢の支流が本流に注ぐ地点のことを「出合」という。また出合という言葉は、沢や谷以外でも登山道の合流点や登山道と林道が合流する地点でも使われます。
その他、沢の源になる尾根上の起伏や突起を頭(あたま、かしら)といいます。
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湖と沼と池のちがい |
正しい区分では、
- 湖は、深く、岸には植物(しょくぶつ)がはえていますが、中央の深いところには植物がないものを
- 沼は、湖より浅く、深いところにも植物がはえているものを
- 池は、湖や沼より小さく、人工的に作られたものをいいます。
しかし、ダムが作る池でも「○○湖」と呼ぶように、これとは関係なくかっこいい名前がつけられることがほとんどです。地図では、この区分と関係なく、実際によばれている名前が書かれています。
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森林限界 |
気候の厳しい高所では、背の高い樹木が生育できなくなる標高ラインのことを森林限界(ティンバーライン)という。本州では標高約2500m、北海道では緯度が高いので標高約1200〜1500mが森林限界となります。
森林限界以上は高山帯といい、そこでは地を這うように枝を広がるハイマツが生育できます。
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樹林帯と潅木帯 |
登山口からしばらくは背の高い樹木の中を歩きますが、これを樹林帯という。樹木の種類により、広葉樹林帯、針葉樹林帯、ダケカンバ帯、植林地という。さらに標高が上がってくると、人の背丈位の低木が茂る潅木帯に変わります。代表的なものはナナカマド、ダケカンバ、ミヤマハンノキなど。
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カール |
カールとは氷河全体が異動する圧力によって浸食作用が起こり、お椀状の カール底が形成されることを指します。日本語では圏谷。氷河が日本にもあった証拠ですね。
穂高の涸沢、南アルプスの仙丈岳、中央アルプスの千畳敷などが有名。
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モルゲンロート |
山が朝焼けに染まること。ドイツ語。モルゲンロートは空気も澄み、美しい山々を朝日が照らす。夕焼けは「アーベントロート」。
←白馬岳(猿倉から) |
アーベントロート |
山が夕焼けに染まること。ドイツ語。
←八ヶ岳(赤岳鉱泉から) |
アルペングリューエン |
日の出前や日没後に高山が紅色や黄金色に輝く現象のこと。ドイツ語。 |