登山日記
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 鳥海山(ちょうかいさん 2236m)象潟口コース 平成24年9月16日 晴れ
鳥海山
まえがき・・・鳥海山は秋田県と山形県にまたがる独立峰で200年前に誕生した新山2236mが最高点、三角点は東側の七高山2229mに置かれている。この山にはいくつも登山口があるが、人気があるのは鳥海ブルーライン5合目にある鉾立(ほこたて)から入る象潟口(きさかたぐち)である。


【写真】鉾立(ほこたて)にある象潟口(きさかたぐち)コースの登山口

前日15日に秋田空港からレンタカーで鳥海ブルーラインに入り、4合目にある国民宿舎大平山荘に泊まる。
前夜のうちにお弁当をいただき、朝5時には5合目の鉾立(ほこたて)の登山口に到着する。
まだ周囲は薄暗いが歩き出すうちに夜が明けてきて、行く手に鳥海山の山頂が見え出す。


【写真】賽の河原(さいのかわら)


登山口から1時間ほどで賽の河原(さいのかわら)。
ここにくるまで道沿いにはアザミが多く、チョウカイアザミかと喜んだらウゴアザミらしい。羽後地方のアザミという意味だそうだ。また東北地方で見られるシロバナトウウチソウの群生があり、シロバナの中に赤味を帯びたのも見られた。
他にダイモンジソウ、ヨツバヒヨドリ、ヤマハハコ、オヤマリンドウなど。



【写真】御浜小屋、鳥海湖

賽の河原から30分ほどで御浜小屋に着く。
小屋を回りこむと足元に鳥海湖が、前方には山頂の新山が聳えている。
御浜小屋の営業はすでに終わっていたがトイレは借りることができる。


【写真】外輪山を見ながら御田ケ原を歩く

御浜小屋からは広々とした御田ケ原を歩く。
鳥海山は花の百名山なので、お花のハイシーズンに来ればこの周辺は百花繚乱となる。



【写真】七五三掛(しめかけ)分岐

標高1800mの七五三掛(しめかけ)分岐で、千蛇谷を行くか外輪山を行くか迷ったが往きは谷を行くことにする。ここから外輪山の内壁を下って谷の底におりる。


【写真】山頂に向かって


千蛇谷に下ったら残雪を横切って反対側の斜面につけられた登山道を歩いていく。
この辺りもハイシーズンは百花繚乱になるだろう。
斜面にはツリガネニンジン、ミヤマホツツジ、アキノキリンソウ、イワギキョウ、ミヤマキンポウゲなどが咲いていた。
 



【写真】大物忌神社(おおものいみじんじゃ)、最高峰の新山

山頂直下の大物忌神社(おおものいみじんじゃ)に着いたら、最高点の新山はもう目の前。
ここには戻って来ないので、ザックをかついだまま岩屑が積み上がった新山を目指す。
 
 
【写真】新山に先に立つパートナー

山頂が近づいてくると必ずパートナーに置いてきぼりを食らうのが常。
我先にと登ってバンザ〜イをしている姿が遠めから見えた。
不安定な瓦礫の間をひやひやしながら通り抜け、やっと新山の山頂部に到着する。
眼下に青い海原の日本海がよく見える。
山頂は狭いので長居は禁物。次から次へと登山者が上がってくるので場を譲ることに。
 

 
【写真】胎内くぐり

山頂からの下りで胎内くぐりをする。
岩の間に安産の神様が祀られていたが、妊娠している人はまずこんな危険な場所には絶対来ないから、旦那様や家族が代わりに祈願するというわけだ。
新山を下ったら今度は三角点のある七高山(しちこうざん)へまた登る。
   
 
【写真】七高山で

一等三角点のある七高山(しちこうざん)に到着したところで記念撮影。
ここでザックをおろして昼食を食べることに。
七高山の周辺では初めて見るホソバイワベンケイが早くも紅葉していた。もう秋だなあ〜
   

 
【写真】外輪山を歩く、御室小屋

コーヒーを飲み終えたら展望の良い外輪山を歩く。
さっき登った新山とその直下にある御室小屋の赤い屋根を見ながら歩くので気分がいい。
   
 
【写真】文殊岳からの新山、チョウカイフスマ

外輪山の一つ 文殊岳から見る新山は姿かたちがいい。
文殊岳から少し歩いたところで岩場にチョウカイフスマが咲いているのを見つけた。
「ちょっと!鳥海山に来てチョウカイフスマを見ないでどうするの!」と先を歩くパートナーを呼び止め、カメラにおさめる。北海道でメアカンフスマも見たが、それより花も葉も大きい。
チョウカイアザミが終わっていただけに感激もひとしおw(^0^)w
   

 
【写真】御田ケ原を見下ろす

外輪山の端くれにきたら、眼下に広がる御田ケ原を見下ろす。
これから歩いて帰る道だ。
10月にもなれば一面が紅葉の絨毯に変わるだろう・・・
   
   
【写真】御浜小屋の鐘、鉾立駐車場

御浜小屋に戻ったら、鳥海湖をもう一度見納めておく。
御浜小屋の鐘を鳴らして、最後の下りをこなし登山口に向かう。
登山口の鉾立はドライブを楽しむ観光客で駐車場はいっぱいだった。
午後1時半、まだ下界は暑い。売店のカキ氷を頬張り生き返る(笑)。
帰りは鳥海ブルーラインを遊佐町方面へ下り、今宵の宿鳥海温泉へ。
この日遊佐町は最高気温が34度。
岐阜より暑かったぁ〜!
   

 

鳥海山はやはり名山でした。
また機会があれば季節を変えて登りたいですね。

☆鳥海山☆国土地理院地形図
  ☆コース紹介マップ 

<参考コースタイム>

◆行程時間:/8時間40分(休憩含む)、新山まで登り4時間、七高山から下り4時間10分

鉾立 御浜小屋 七五三掛分岐 大物忌神社 新山(最高峰)  七高山 七五三掛分岐  御浜小屋 鉾立 
5:00 6:35 7:40 8:40 9:00 9:30 11:15  12:05 13:40 


<ポイント>
・登山道は整備されています。
・七五三掛(しめかけ)から千蛇谷コースと外輪山コースに分かれますがどちらから周回してもいいですが、ピークハントだけが目的なら千蛇谷コースをピストンします。

<アプローチ>
秋田空港からレンタカーを借りて、日本海沿岸東北自動車道「にかほIC」で下り、国道7号線を南下し象潟(きさかた)で鳥海ブルーラインに入ります。(鳥海ブルーラインの案内板あり)
鉾立ビジターセンターが登山口。広い駐車場とトイレあり。

秋田空港から象潟登山口まで約2時間ほど(コンビニで買い物する時間も含む)。

<今回宿泊した施設>
1日目:国民宿舎「大平山荘」 鳥海ブルーライン4合目にあり鉾立登山口まで車で5分。
2日目:鳥海温泉「遊楽里」 温泉の湯は茶色、料理も施設も大満足でした。

<立ち寄りスポット>
獅子ケ鼻湿原(中島台レクリエーションの森)
あがりこブナ群生地と鳥海マリモの群生地を見て回ります。1周の所要時間 約1時間30分ほど

あがりこブナの群生地の規模はお見事!その中でもあがりこ大王は風格が違います。
鳥海山から80年以上かけて湧き出る湧水「出つぼ」や鳥海マリモも必見!
マリモといっても阿寒湖にあるような球状の藻ではなく苔です。
詳しくはこちらのHPを参照ください。

<象潟のおすし屋さん>
鮨処にしき TEL0184-74-5657(お昼は11:00〜13:30)、象潟駅のすぐ近く。わからなかったら電話してね〜☆

獅子ケ鼻湿原のあがりこ大王を見た帰りに立ち寄りました。
ランチはバラ寿司、チラシ寿司しかありませんが、ネタがよくとってもおいしかったです!
象潟を通ったらぜひ立ち寄ってみてください。ランチ1050円。


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