登山日記
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 茅ケ岳(かやがたけ 1,704m) 平成22年6月6日 晴れ
茅ケ岳
まえがき・・・中央高速の長坂あたりから韮崎方面に向かって走っていると左手に八ヶ岳にそっくりな山塊が見えてくる。
それが茅ケ岳である。八ヶ岳とよく間違えられることから「ニセ八ツ」と呼ばれ、日本百名山の著者深田久弥の終焉の山
としてもよく知られている。



【写真】茅ケ岳登山口

岐阜市の自宅を4時半頃出発し、中央高速の韮崎ICを出て「昇仙峡」の案内看板にしたがって右折する。
昇仙峡ラインをひたすら走れば10分ほどで深田公園駐車場に到着する。
登山口までこれほどアクセスが楽な山は他に知らない。
広い駐車場はすでに満車に近く、空いていたスペースになんとか入り込む。
きれいな女性専用の洋式トイレが入口に設置されていたのでありがたい。
登山道は駐車場を奥に進んでいったところにある。
8時30分、きょうは単独でスタートする。


【写真】記念公園との分岐


登山道を歩き出すとまもなく深田記念公園との分岐にあたる。
右手の茅ケ岳へ行く。




【写真】昔は林道だった道

旧い林道沿いの道はアカマツのほかコナラ・クヌギなどの広葉樹に覆われ、キビタキのさえずりが耳に心地よい。道の両端にはマムシグサやフタリシズカがひっそりと咲いていた。


【写真】車道をつっきる


25分ほどで車道に出て、そのまま真っ直ぐ突っ切る。



【写真】ウツギの花が咲く苔むした道

道沿いには鮮やかなヤマツツジと清楚なウツギが咲き乱れている。
次第に道が細くなって石がゴロゴロしてくると、しっとりとした苔むした岩の風景に変わってくる。
茅ケ岳の案内人をされている人に途中で出あったので話を伺うと、昔この道は苔むした石を都会に運ぶためにここまで車が入ってこれたんだそうだ。それで道幅が広い訳が理解できた。


【写真】女岩

コース上唯一の水場・女岩に着いたところで小休止。
水場にはコップが置かれていたのでここの水は飲めるらしい。
以前はこの女岩から水を引いて下の村で生活用水として使用していたそうだが、今はもう使っていないそうだ。



【写真】本格的な登り


女岩から右に大きく回りこんで急坂を登っていく。
ここからの登りはふくらはぎが悲鳴をあげるほどで、女岩まではハイキングのようなものだったことがわかる。


【写真】深田久弥終焉の地

指導標のあるコルを過ぎて、もう一登りすると右手に深田久弥終焉の地を示す石柱と塚があわられる。
静かに手を合わせ冥福を祈る。

ここからは石の多い尾根道を登っていくとじきに山頂に着く。




【写真】茅ケ岳


ミツバツツジやヤマツツジが満開の山頂は大勢の登山者で賑わっていて、次から次へと人が入れ替わる。
周囲は360度の展望が得られ、富士山を筆頭に、頭に五丈岩をのせた金峰山と瑞牆山、奥秩父の山々、そして南アルプスの甲斐駒、鳳凰、北岳などが眺められた。ただ残念なことに八ヶ岳や北アルプスはガスの中だった。


1時間ほど山頂でたっぷりと展望を楽しんでもまだ正午前なので、その先の金ケ岳まで足を伸ばすことにする。片道40分程の道のりだ。



【写真】大岩くぐり


金ケ岳へはイワカガミの咲く登山道を鞍部まで下り、岩の門をくぐってまた登りにかかる。
周辺にはマイズルソウの白い花が咲いていた。いつ見ても可愛らしい。


【写真】金ケ岳南峰と観音峠への分岐

急な岩場の登りをこなすと金ケ岳南峰で、観音峠からの道が右手から登ってきている。
観音峠の指導標には×印が書かれ、注意を促す案内板が設置されていた。



【写真】イワカガミの群生地


金ケ岳南峰からの下りでまとまったイワカガミの群生地が見られる。


【写真】金ケ岳北峰

もう一登り頑張るとミヤマキンポウゲの咲く金ケ岳北峰に到着!
先客がいたが茅ケ岳に比べれば静かなもの。南アルプスを眺めながらここでお弁当を食べる。



【写真】ミツバツツジと茅ケ岳


金ケ岳から茅ケ岳を眺めると結構遠い。
これからまた下って登り返すのだ。ふ〜っ。
来た道を戻って茅ケ岳の山頂にふたたび立つと、念願の八ヶ岳が姿を見せてくれていた。
これがほんとのご褒美だ(笑)


【写真】茅ケ岳山頂から千本桜へ下る

茅ケ岳からは往きに登ってきた道を戻らずに千本桜の方へ下る。
こちらのコースは岩場がなく歩きやすい。
道中、チゴユリがたくさん咲いていた。



【写真】静かな尾根道

千本桜との分岐を右に見やり、まっすぐ下っていく。
やがてカラマツ林があらわれ、静かな尾根道を野鳥のさえずりを聞きながら下りていく。


【写真】駐車場へ

広々とした道に出たと思ったらじきに「駐車場」と書かれた指導標があらわれ、左折すると往きに横切った車道にひょっこりと出る。ここから先は横切った車道まで歩き、またおなじ道を歩いて駐車場まで戻る。
途中ウリハダカエデの新緑に出あった。その名の通り、ウリのようなハダをした樹皮だった。
先人の名づけ方にな〜〜るほど!と驚くばかりだった(^。^)y-.。o○



(談)
日本百名山を踏破してから茅ケ岳を訪れようかと迷っていましたが、結局踏破する前に訪問してしまいました。
深田氏の石碑の前に立った時、自分の先祖のお墓の前に立ったような一種懐かしい気がしました。
その懐かしさがどこからくるのか考えてみるとやはり百名山の本を何度も読み返しているからでしょうか・・・・踏破した後でもう一度訪れたいと思いました。

☆コース紹介マップ
☆茅ケ岳☆国土地理院地形図

<参考コースタイム>

◆行程時間

 全行程:約6時間(休憩1時間30分含む)
登山口 女岩 深田久弥石碑 茅ケ岳 金ケ岳 茅ケ岳 登山口
8:25 9:30 10:05 10:25-11:20 12:00-12:30 13:10 14:25


<見所>
・登山道のヤマツツジ、ミツバツツジ、ウツギの群生
・山頂広場からの360度の展望

<注意点>
・女岩まではハイキング、女岩からの登りは急登になります。


<アプローチ>
中央高速の韮崎ICを出て「昇仙峡」の案内看板にしたがって右折します。
昇仙峡ラインをひたすら走れば10分ほどで深田公園駐車場に到着。
広い駐車場は30台ほどのスペースがあり、きれいな女性専用の洋式トイレが入口に設置されています。
コンビニは韮崎ICを出たすぐにセブンイレブンがあります。関ICから記念公園までノンストップで3時間ほど。

<日帰り温泉>
源泉かけ流しの湯「湯めみの丘」 700円 
内湯も露天も源泉かけ流しで肌にやさしい泉質です。
記念公園から点滅を含む3つ目の信号を左折(韮崎ICより手前)して、広域農道をひたすら走って街中に出たころ「竜地」という交差点を直進した先にあります。車で15分ほど。
・ボディシャンプー、シャンプー&リンスあり。
山梨県甲斐市下今井2361-11 TEL/0551-28-2500


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