登山日記
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 雲取山(2,017m) 平成22年5月15〜16日 晴れ
雲取山
まえがき・・・山梨・東京・埼玉の三都県にまたがる雲取山は各コースが用意されているが、岐阜から比較的アクセスが分かりやすい鴨沢コースから入り、七ツ石山を経て雲取山を目指そう。

一日目

【写真】鴨沢コースの大駐車場

関市でみんなと4時に集合してから出発し、勝沼ICからR411号線(大菩薩ライン/青梅街道)を走って鴨沢集落にある鴨沢バス停のすぐ手前にある林道(雲取山登山口の標識が右にあり)を左に入って道なりに進めば登山専用駐車場に到着する(8時40分頃到着)。
バス停を通り過ぎてしまっても小袖川の手前にある林道から入れるが、角度のない林道を右に曲がることができないのでその先でUターンしなければならなくなる。地図参照
駐車場にトイレはないので、鴨沢バス停から小袖川にかかる橋を東京方面へ渡った所にある公衆トイレを利用しておく(鴨沢バス停から車で1〜2分)。身支度を整えて9時にスタート。




【写真】車道沿いにある登山口


駐車場から車道を5分ほど歩くと登山口に着く。
路肩に4〜5台車が止めてあったが、駐車場から5分程度なのでそちらを利用したほうがよさそうだ。
「熊出没注意」の看板にドキッとするが、熊も退散するという賑やかなお姉さまが約1名一緒なので鈴無しでも安心だ(爆笑)。


【写真】なが〜い斜面歩き

七ツ石山から南に派生している尾根の東斜面をゆるやかに登っていく。
はじめはスギの人工林の中を歩いていくが、しだいに広葉樹林が混じった明るい林からヒノキ林へと変化していく。途中廃墟となった小屋や耕作跡地を抜けていく。



【写真】堂所(どうどこ)


変化がなくうんざりする頃、堂所(どうどこ)に着く。
ここまで約1時間30分の道のりだった。


【写真】巣箱がかけられた尾根道

堂所からは尾根の西側を歩いていく。
道に沿って巣箱がいくつも掛けられている。
平成19年という設置年とナンバーがマジックで書かれていた。
数字から推測して100個位の巣箱が設置されたらしいが、人が頻繁に通るようなこんな道沿いではおちおち子育てもしてられないと思う(^_^);



【写真】七ツ石小屋下

七ツ石小屋下の分岐で、ブナ坂への巻き道を通らず七ツ石小屋へ向かう。
やはり七ツ石山は踏んでおきたい。

【写真】七ツ石小屋とハナネコノメソウ


ジグザグの急登をこなして七ツ石小屋に到着!
ここで小休憩をとってから七ツ石山へ向かう。
途中の分岐にある水場でハナネコノメソウが群生していた。



【写真】七ツ石山へ

石尾根に上がったら西へ道をとると七ツ石山に達する。
山頂からの展望が素晴らしいので、巻き道を通らずにきたことに大満足する。
山頂には三等三角点が設置されていた。



【写真】雲取山への稜線


七ツ石山頂から雲取山まで長く延びている尾根道を眺めることができる。
拡大写真はこちら



【写真】ブナ坂まで下る


七ツ石山で食事を取ってからブナ坂の分岐まで下る。
ブナ坂は七ツ石山を登らずに巻き道をきた場合に出合うポイントである。
ブナ坂で休憩している人をみやり、通過する。


【写真】気持ちの良い尾根道


カラマツと広葉樹に囲まれた伸びやかな尾根道を歩いていく。
小鳥たちのさえずりが樹間の中に響き渡り癒される。
テン場が見えて、その先にヘリポートが現れたら奥多摩小屋だ。



【写真】雲取山へ

奥多摩小屋から短い急登をこなし、右から富田新道の巻き道を合わせてから、さらに登ると小雲取山。
ピークは通らない。
鞍部へ少し下って雲取山荘への巻き道を見送り、最後の登りを頑張ると雲取山避難小屋が立つ雲取山頂に立つ。一等三角点と山頂表示は避難小屋の先にある。


【写真】最高点へ

避難小屋を回り込んだら雲取山の最高点だ。
高速道路を走っている時は富士山がはっきり見えていたが、今は雲の中。ざ〜〜んねん。
しかたがない、明日の楽しみにとっておこう。



【写真】雲取山荘

頂上から三峰方面へ下っていくと雲取山荘がある。
聞くところによると今宵は定員200名のところ250名は宿泊しているらしい。
小屋前のベンチも食堂もとにかく超満員だった。
小屋人が電話で5月の土日は混んでいるよ、といわれたのも頷ける。
夕食は5時からで、2階まで列を作って並んだ。
ゆっくりと味わって食べるような時間はなく、夕食は4回転していた。
当然朝のトイレは数珠繋ぎ。銀座状態の小屋に泊まるにはそれなりの覚悟も必要だ。


二日目

【写真】また雲取山へ

2日目も天気はよかったが日の出は残念ながら見られず。
朝食を済ませ小屋を6時10分にスタートする(朝食は幸い混んでいなかった)。
途中バイカオーレンを撮影しながら、富田仙人のレリーフに立ち寄り、昨日の雲取山へ登り返した。


【写真】雲取山

雲取山の山頂に出ると富士山がくっきり!拡大写真はこちら
最高の展望に感謝!感謝!やっぱ富士山を拝まないと達成感が半減する。
記念写真を昨日出合ったおじさまにお願いしてカメラに収まると、もう目的も達成できたので山頂の邪魔にならない一角を陣取ってコーヒータイムにする。



【写真】避難小屋へ

45分ほど展望を堪能してから昨日の往路を下ることにする。
雲取山避難小屋の前でもう一度富士山を拝んでから下山にかかる。


【写真】尾根道を下る

奥多摩小屋までずっと富士山がついてきたので何度も何度も足を止めて展望を楽しんだ。
この尾根コースは野鳥が多く、どこかの野鳥の会の団体さんが観察会をしておられた。
コガラ、ヒガラ、シジュウカラ、メジロ、メボソムシクイ、センダイムシクイ、コゲラ、アオゲラ、ルリビタキ、おなじみのウグイス、わからなかったビンズイ(野鳥観察の人に教えていただいた)がカラマツのてっぺんで美しい声でさえずっていた。
他にもたくさんの野鳥のさえずりが聞こえたが、あいにくとこちらの知識が薄くて同定できなかったが、沢が近くなったところでは「ヒンカラララ・・・・」のコマドリのさえずりも聞こえた。



【写真】マルバダケフキの群生地が延々と続く

奥多摩小屋周辺からブナ坂あたりまでマルバダケフキが延々と群生している。
ササがきれいに刈り取られていたので初めは小屋人が植栽したのかと思ったが、そうではないらしい。
食害で問題になっているニホンジカはササは食べてもマルバダケフキは食べないので、このように植栽されたようになっているのだ。どこもニホンジカの食害で頭を痛めている。


【写真】ブナ坂分岐

ブナ坂分岐からは巻き道を通って七ツ石小屋下へ向かう。
途中ハシリドコロが群生していて紫色の花をたくさんつけていた。
ハシリドコロはアルカロイドを含む有毒植物だが、根茎を乾かしたものは生薬の「ロート根」といって鎮痛薬や目薬などの原料にされる。



【写真】堂所〜登山口

堂所に着いたらもう見るところも特にないので、斜面に咲くマムシグサを雌株か雄株かどっちだ〜と仏炎苞をめくりながら(マムシグサには迷惑な客)賑やかに登山口へ降り立ち、3県境にまたがる雲取山の旅を締めくくった。

(談)
雲取山は標高が2000mそこそこなので、はじめから大きな期待をかけずに出かけたのが幸いして、素晴らしい山行となりました。
鴨沢コースは日帰りには少し厳しいですが、山小屋を利用してのんびり歩けば野鳥観察もでき、また富士山展望の山として大変満足できる山でした。 ♪秋の紅葉シーズンはカラマツの尾根道がきっと美しいと思うので機会があればまた行きた〜い♪

☆コース紹介マップ
☆雲取山☆国土地理院地形図

<参考コースタイム>

◆行程時間

一日目:5時間40分(休憩含む)
登山口 堂所 七ツ石小屋 七ツ石山 奥多摩小屋 雲取山 雲取山荘
9:10 10:40 11:40 12:15-12:35 13:25 14:20 14:50

二日目:5時間20分(休憩含む)
雲取山荘 雲取山 奥多摩小屋 七ツ石小屋下 堂所 登山口
6:10 6:45-7:30 8:30 9:30 10:10 11:30


<見所>
・七ツ石山からの展望
・雲取山からの展望
・野鳥の種類が多いので野鳥観察にうってつけ、さえずりを聞きながら歩くとなお楽しい

<注意点>
・登山口から堂所までの斜面歩きはところどころ細くなっているので滑落しないように注意してください。


<アプローチ>
中央高速の勝沼ICを下りて、フルーツラインを走って塩山市に入り、R411号線(大菩薩ライン/青梅街道)を走って鴨沢集落にある鴨沢バス停のすぐ手前にある林道(雲取山登山口の標識が右にあり)を左に入って道なりに進めば登山専用駐車場に到着します。
鴨沢バス停を通り過ぎてしまっても小袖川の手前にある林道から入れますが、角度のない林道を右に曲がることができないのでその先でUターンしなければならなくなります。
駐車場にトイレはないので、鴨沢バス停から小袖川にかかる橋を東京方面へ渡った所にある公衆トイレを利用します(バス停から車で1〜2分)。地図参照
岐阜市内から駐車場まで約5時間(トイレ休憩2回含む)。

<日帰り温泉>
丹波山温泉(たばやまおんせん)「のめこい湯」 600円 (単純硫黄温泉)
大菩薩ライン(青梅街道)を山梨方面へ戻る途中にあります。登山口から車で15分程度。
・ボディシャンプー、シャンプー&リンスあり。
山梨県北都留郡丹波山村778-2 TEL/0428-88-0026


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