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木曽駒ケ岳 2,956m(千畳敷〜木曽駒〜宮田高原)平成21年8月9日 晴れ | |
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まえがき・・・中央アルプスの最高峰・木曽駒ケ岳は、山登りを始めてから登った2つ目の山である。もう11年も前のことだ。ロープウェーで2600mの千畳敷まで標高を稼げてしまうのは入門者としては魅力的だった。今回は千畳敷までロープウェーを使い、下りは木曽駒ケ岳に立ってから馬ノ背を経て北御所登山口か、場合によっては宮田高原へ下ってみようと思う。 |
![]() 【写真】千畳敷からの南アルプスと富士山 中央高速の駒ガ岳SAで時間調整をし、4時10分に菅の台バスターミナルの駐車場に入る。すでに相当数の車がありバス停には大勢の人が並んでいた。始発のバスに乗り千畳敷までバスとロープウェーを乗り継いで上る。 (この時期の始発は5時12分だが、それより早く臨時バスが出た) ★伊那バス時刻表はこちら |
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![]() 【写真】千畳敷からの宝剣岳 ロープウェーから降りるとまず南アルプスの展望が飛び込んでくる。 次に千畳敷カールを見渡すと百花繚乱のお花畑が広がる。 仰ぐように見る宝剣岳は、氷河の融解凍結作用によってできたカール壁に屹立していて、まさにアルペン的な山容だ。 |
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![]() 【写真】乗越浄土へ 木曽駒ケ岳へは駒ガ岳神社から右へ折れ、乗越浄土方面へ向かう。 八丁坂と呼ばれる急登の道が始まりジグザグに登っていく。 |
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![]() 【写真】お花畑と宝剣岳 八丁坂の途中でシナノキンバイの見事なお花畑が広がっていた。 一息入れて写真を撮る。 |
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![]() 【写真】乗越浄土 歩き始めてから30分ほどで乗越浄土へ着く。 ここからみんな宝剣岳や木曽駒ケ岳を目指して分かれていくのだが、その前に伊那前岳方面へ少し歩いてみることにした。 和合山(岩塔)の先で伊那前岳の姿を確認したら、結構時間がかかりそうだったのでUターンして乗越浄土まで戻る。 |
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![]() 乗越浄土へ戻る途中の稜線から見おろした風景 ←(左)ロープウェー駅(奥は空木岳) ←(右)ハクサンシャクナゲと宝剣岳 |
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![]() 【写真】まあるい中岳へ向かう 乗越浄土からは、宝剣山荘の裏を抜けて中岳へ向かう。 なだらかな道なので歩きやすい。 |
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![]() 【写真】中岳山頂 中岳山頂からは、中央アルプスの全体像が見える。 ←(左)中岳山頂 ←(右)宝剣岳と遠くに空木岳 |
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![]() 【写真】木曽駒ケ岳へ 中岳からはガレ岩の多い道を下って、頂上山荘が建つ鞍部へ立つ。 小屋の前にはカラフルなテントがいっぱい。 鞍部から木曽駒ケ岳へはあと一登りで着く。 |
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![]() ←(左)イワギキョウ ←(右)保護地のコマクサ |
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![]() 【写真】木曽駒ケ岳 一等三角点のある木曽駒ケ岳へ到着。 山頂には駒ケ岳を開山した覚明行者が祭られている奥の院神社がある。 ←(左)山頂表示 ←(右)奥の院神社 |
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![]() 濃ガ池へは木曽駒ケ岳山頂から将棊頭山方面へ向かう。 一段下ったところで頂上山荘からの道を合わせ、しばらく平坦地を進む。 馬ノ背の頭から急斜面をジグザグに下る。 緩やかな道に変わると濃ガ池への分岐点に出る。 |
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![]() 濃ガ池への分岐点標示 |
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![]() 【写真】濃ガ池 分岐から15分ほどで濃ガ池。1組だけ先客がいた。 小さな池に宝剣岳が逆さに映っていたので感動する。 (この後すぐにガスがかかってきたので、タイミングが良かった) ここで少し休憩をしたかったがブヨがすごくて、額を数箇所刺されてしまった。早々に退散するしかない。 この濃ガ池から伊勢滝方面へ行く道がある筈だが、探してみても見当たらなかったので先ほどの分岐まで戻る(多分探し方が悪かったのだろうと後で猛反省)。 |
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![]() 【写真】伊勢滝への分岐 先ほどの濃ガ池の分岐まで戻ると、すぐ目と鼻の先に伊勢滝への分岐がある。 コースを見ると、なんだか踏み込まれていないような嫌〜な雰囲気が漂っていたので、まだその先に正規の登山道があるのではないかと先まで歩いてみた。 しかし歩けどそのような分岐点はなく、結局この「伊勢滝」と書かれた分岐点にまた戻る。 |
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![]() 【写真】伊勢滝へのコース 意を決して下り始めるとニッコウキスゲやクルマユリなどのお花畑が広がる道に出るのだが、道の両サイドから草が覆いかぶさってコースが不明瞭になっている。 怪しいと思いつつも、さらに下っていくと、道が沢のようになっている箇所が何度も現れ、石に描かれたマーカーも消えたりしている。 戻ろうかと思った矢先に一人の男性が上がってきた。 宮田高原からだという。 様子を聞いたら「道が分からないところが何箇所もあった」という。 ますます不安になる。いざとなったら戻ろうと決め、先に進む。 |
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![]() 【写真】夫婦滝 夫婦滝の看板が見えた時は少しホッとした。ここまでなんの標示もなく、果たして道が正しいのかも自信がなかった。しかし滝の下を通過するには切れ落ちたガレ石の上を通過しなければいけない。足場が水で濡れていたので滑らないよう腰を落として通過する(ここで滑って下へ落ちたら終わりだと思った)。 |
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![]() 【写真】荒廃している登山道 今年は長雨で誰も利用しないから荒廃しているのか、もともと利用者が少ないからか、とにかく道が不明瞭。 ←左の苔むした道はまだましな方。 沢の中をじゃぶじゃぶ歩きながらマーカーやリボンを探す。 木の階段は朽ち果てて崩壊。 |
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![]() 【写真】七合目 やっとの思いで七合目。 馬ノ背から下り始めて1時間10分もかかってしまった。 コースガイドには45分と書いてあるが、道を探しながらなのでとてもそんな時間では下りてこれないと思う。 七合目から先は割とわかりやすかったが1箇所だけミスをして戻って修正をした。 |
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![]() 【写真】うどん坂への分岐 うどん坂との分岐でうどんや峠へ出ようかと思い標示をよく見たが、一番下の「うどんや峠、前岳」の文字だけが消えていたのでおかしいなと思ったが、確認のため黒川へ下りてみる。 黒川の流れはこの夏の長雨で水量が無茶苦茶多かった。 渡渉なんてとんでもない。死ぬようなものだ。奇跡的に渡れたとしても向こう岸にリボンやマーカーが見えない。どう考えてもおかしい。 すぐに判断してまた分岐に戻る。 あとは宮田高原へ出るしかない。 後で調べて分かったこと----------------------------- ・うどん坂コース:昨年の台風等の被害により黒川の仮橋が流失。河床が大きく深く侵食され、仮橋架設できない。水量も多いことから渡ること不可能なため、うどん坂部分を閉鎖する。北御所の蛇腹沢登山口から伊那前岳に至るコースの五合目(うどんや峠)からの下山ルートとしても利用できない。 |
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分岐から先の道は高原の植物がいっぱい咲いていた。 トリカブトの仲間、ヤマジノホトトギス(花被片が反り返らない)、クガイソウの蜜を吸う真っ白な蝶(蛾)が可憐で印象的だった。 |
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![]() 【写真】伊勢滝避難小屋 うどん坂との分岐標示から30分ほどで伊勢滝避難小屋に着いた。 正直、この真新しい小屋を見たときは心から安堵した。 ←宮田村が平成20年度の予算で建てた避難小屋 |
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![]() 【写真】黒川林道歩き この避難小屋から黒川林道になる(一般車両通行不可)。 すぐ先で治山工事をしていた。大規模な土石流が発生し、林道が寸断された場所、ここが伊勢滝だった。 日曜なのに数台工事用車両が止まっていて、車中で休んでいる人がいたので宮田高原までの道を確認すると、4Km先に宮田高原への分岐があるからそれを行ってくださいという。 ほっとすると同時に4Kも先かと、がくっとする。 |
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![]() 黒川渓谷の流れとコヒョウモン |
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![]() 【写真】渓流釣りをする人などの駐車場 50分ほど車道を歩くと、宮田高原への看板が道の左に現れた。 車道から左に折れて、法面の崩れたガレ石だらけの林道をいく。 途中から廃林道にかわり、分岐から30分ほどで宮田高原の駐車場に到着した。その先にある宮田高原キャンプ場の管理棟でタクシーを呼んでもらい、菅の台バスターミナルまで無事戻ることができた。(タクシー代5250円) |
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【談】この夏の長雨のことを考慮したらこのコースを下るのは選択ミスでした。初めはうどんや峠から北御所登山口へ下りてバスを拾う予定でしたが、うどんや峠へはいけなかった為、伊勢滝のある宮田高原へコース変更しました。宮田キャンプ場の管理棟に管理人さんがいたのでタクシーが到着するまでの30分間、いろいろな話をさせていただきました。黒川の渡渉場面では、渡れるような仮橋があると言われましたが、それらしきものは見当たりませんでした。怪訝に思い、自宅に戻ってから駒ヶ根観光協会のHPを見たら、黒川の仮橋が流失・現在閉鎖とあったので納得がいきました。 |
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☆コース紹介マップ ☆木曽駒ケ岳☆国土地理院地形図 |
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<参考コースタイム> ・15時40分帰着
<注意点> |
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