登山日記
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甲武信岳(2,475m) 平成20年9月23日 晴れ
甲武信岳

まえがき・・・甲武信岳は、その名が示すとおり山梨(甲)、埼玉(武)、長野(信)の県境にある。山頂に至るコースは奥深い原生林歩きが主となり、その山頂はわずかに森林から抜け出した岩峰で三角点がない。それでも甲武信岳が奥秩父を代表とする山と呼ばれるのは、その原生林を源流とする三つの川(千曲川→信濃川、笛吹川→富士川、荒川)を生み出しているからだ。

【写真】毛木平(もうきだいら)登山口

甲武信岳の登山口の一つである毛木平(もうきだいら)は長野県川上村にある。
高原野菜のレタスの栽培地で一躍名をはせた村である。
川上村役場をナビに設定しておくと便利だ。
役場からはそのまま68号線を東に向かって走ればどん詰まりの毛木平駐車場に着く。
(途中二股に分かれるので右の道へいく)
30台ほどのスペースがあり、トイレも完備されている。

駐車場から大山祇神社まで30分ほどの林道歩き。
途中十文字峠へ行くコースが左に分かれている。


【写真】千曲川になる西沢

左横を流れる西沢は千曲川となり、日本一長い信濃川へと流れ込んでいる。
コース上には、千曲川・信濃川の水源地があり、「源流をたずねて」歩く人も最近では多いと聞く。






【写真】神社の先から登山道が始まる

大山祇神社から先は登山道となる。
いよいよ千曲川源流遊歩道のスタートである。

シラカバ、ダケカンバの先駆種が広がる歩き易い道を登りつめていく。
傾斜が緩いので大変歩き易い。








秋を見つけた・・・ナナカマド

【写真】源流に至る

コース上には「千曲川源流に至る」あとOkmの表示があり、次第に水源地に近づいていくのがわかる。








【写真】ナメ滝直下の美しい滝

沢沿いにつけられた道は苔むしていて、屋久島の苔に負けないくらい緑が濃く、しっとりと幻想的な雰囲気をかもし出していた。

沢音に癒されながら歩いていると、渓流の音が次第に大きくなって美しい滝が現れる。
ナメ滝(滑滝)かと思ったが、ナメ滝の表示はこの先にあった。




 ナメ滝周辺の秋を告げる風景やキノコ

【写真】千曲川信濃川水源地

ナメ滝を過ぎると四回ほど沢を渡り返して沢床を登っていく。
前日は終日雨だったため増水を心配していたが、さほどでもなかった。
横を流れる沢が次第に細くなってきたところで、水源地に到着。広場のようになっている。

せっかくだから水源地まで下りていって、伏流水が湧き出している箇所を確認しておく。
これが日本一長い信濃川になるのだから、甲武信岳の森の豊かさを思わずにはいられない。


【写真】富士山遠望

水源地から山腹の急坂をジグザグに登りきると甲武信岳と国師ケ岳の縦走路に出る。

きょうは富士山がよく見える。



【写真】国師ケ岳・金峰山方面

分岐からさらに20分ほどで岩稜に出る。
目の前には国師ケ岳や金峰山、八ヶ岳など一気に視界が広がる。
ここまでくれば山頂はもう目の前。







【写真】甲武信岳

登山口から3時間30分ほどで甲武信岳に到着する。
山頂はさほど広くないが、多くの登山者で賑わう。

富士山をはじめ、南アルプスの峰々、妙高・火打、浅間山など過去に登った山々が一つずつ分かってくると楽しい。

そろそろ山頂では秋風が吹く。
衣類を一枚重ねないと寒いくらいだ。






たっぷりと展望を楽しんだ後、
移ろいゆく秋を見つけながら、往路を下る。





(談)
毛木平からのコースは千曲川水源地をたずねていくコースでもあり、登山道脇には沢が流れていて爽快です。
また道は整備されていて、高度差約900mを感じさせないほど緩やかな登りで、楽に山頂に立てます。入門者に人気のコースといわれる訳ですね。
★コース紹介マップ

濁河温泉コース上で出合ったお花たち

<参考コースタイム>

◆行程時間:/約7時間(歩行時間は6時間15分ほど)

◆登山形式:ピストン
毛木平 ナメ滝 千曲川水源地 国師ケ岳分岐 甲武信岳 国師ケ岳分岐 千曲川水源地 ナメ滝 毛木平
6時20分 7時55分 9時-9時15粉 9時30分 10時-10時30分 10時50分 11時5分 12時 13時20分
★コース紹介マップ


<見所>
・苔むした原生林の雰囲気を味わおう
・甲武信岳からの展望(奥秩父の山々、南ア、八ヶ岳、富士山、信越県境の山々・・・ぐるっとよく見えます)

<注意点>
・増水時は痛んだ木橋を数回渡るので注意。


<アプローチ>
マイカー利用なら、 清里ライン(141号線)から川上村(68号線)に入り、川上村役場を目指して走ります。
役場から毛木平駐車場まで東へ一本道、途中二股に分かれるので右へとります。どん詰まりが毛木平駐車場。30台ほど置けます。トイレあり。

<前泊>
金峰山荘
・宿泊費 一泊二食付き¥6,800
※川上村営なのでセルフサービスですが、食事もよく結構快適です。日帰り温泉もあり。
金峰山の登山口。ここで宿泊して金峰山と甲武信岳をピストンする登山者が多い。
秋山分岐から車で10分。

<日帰り温泉>
◆清里のパノラマの湯
・入泉料:700円
・シャンプー、リンス、ボデシャンあり

<補足>川上村には金峰山荘の他に民宿が数件ありますが、日帰り温泉があるかどうか不明でした。


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