登山日記
登山日記のメニューへ

甲斐駒ケ岳(2,967m) 平成16年8月16日 晴れ

まえがき・・・ミズガキ、金峰山、八ケ岳、中央アルプス・・・その山頂に立てば、長大な南アルプスの北部に位置する甲斐駒ケ岳が嫌でも目に入ってくる。その秀麗な姿は遠くからでもそれとわかるほどピラミダルだ。いつかその頂きを踏んでみたいとかねてから願っていた・・・

【写真】戸台の仙流荘バス停

深夜2時に岐阜市を出発して、中央高速「伊那IC」で下りて高遠方面へ走る。長谷村の道の駅「南アルプスむら長谷」を抜けて南アルプス林道に入ったら「戸台口バス停」を過ぎて、5分程走ると「仙流荘」に到着。無料大駐車場も完備されている。
ここで、長谷村営バスに乗り換える。
切符1300円(乗車券片道1100円+手荷物代200円)を払って、始発6時20分のバスに乗り北沢峠へ。
この村営バスは本数が少ないので、混雑している時は臨時も出るから、基本的に積み残しはない。今日の始発は3台だった。
バスの時刻表はこちら

【写真】北沢峠

北沢峠に約55分で到着。
村営「長衛荘」の前がバス停だ。
広河原へ行く登山者はここで乗り換える。

北沢峠は「甲斐駒ケ岳」と「仙丈岳」の登山口になっている。
甲斐駒へは双児山を通って「駒津峰」に出るコースと仙水峠を通って「駒津峰」に出るコースがあるが、双児山を通っていくコースの方が展望がいいのと時間が短縮できるのでこちらを行くことにした。


【写真】稜線にでると北岳と間ノ岳がみえる

7時20分スタート
はじめはシラビソ(葉の裏が白い)の樹林帯の中を行く。
道は九十九折れになっていて登りやすい。
次第に傾斜はきつくなっていくが思ったほどでもない。
30分程で見晴らしのよいポイントに出る。

振り返れば「仙丈岳」、そして北岳・間ノ岳がよくみえる。

【写真】双児山で一服

9時7分 双児山
甲斐駒ケ岳が間近かに迫って見える絶好の休憩ポイントだ。
あまりにも展望がいいので20分も長休憩してしまう。


【写真】駒津峰へ(白い山が甲斐駒ケ岳)

双児山からは標高差にして60m程下ってから又登り返して「駒津峰」へ向かう。
白砂の甲斐駒ケ岳が、まるで初雪を冠ったようにもみえる。

駒津峰からの甲斐駒 駒津峰からの北岳
【写真】駒津峰

10時3分 駒津峰

ここで仙水峠からのコースと合流する。
帰りは仙水峠のほうへ下ろうか・・・???


【写真】白砂の甲斐駒ケ岳へ

駒津峰からは2回ほど下って登り返す。
結構、大きな岩が多く段差が大きいので手を使って下る場面が何箇所もある。

巨大岩石の「六方石」を過ぎると、道は二手に分かれる。
岩石帯を行く「直登コース」と摩利支天山を経由していくコースだ。
やはりここは、「気がせく+スリルを求める」人は「直登コース」を選ぶだろう・・・
登りはじめたら、下りてきた人がいた。
「恐そうぅ〜だったから、やめました」と言っていたので、岩場の経験のない人なんだろう(^-^;Aむふふふ

【写真】大岩ばかりの直登コース

大岩をまたぎ、つかまり、乗り越し、バリエーション豊かな岩場めぐりを存分に楽しむ。
山頂が近づいてくると花崗岩の砂礫の道にかわり、ずりずり滑り落ちるので登りにくくなる。
白い砂礫の山頂で最も美しいのは、この「甲斐駒ケ岳」とお隣の「鳳凰山」だ・・・と深田久弥氏は書いている。
岩石帯の登り 三点支持で あともう少し 砂礫の道でズズズ・・

11時13分 甲斐駒ケ岳

山頂からは文句なしの展望が広がる。
山座同定に余念がないひとときを過ごし、お昼を食べ、お昼寝をし、たっぷりおいしい空気を吸って、甲斐駒ケ岳を味わい尽くす。


□■甲斐駒ケ岳山頂から■□
<・・・仙丈岳をみる
祠前の登山者たち・・・>
<・・・美しい砂礫の山頂で
   北アルプスをみている人
<・・・北岳と間ノ岳
不動明王が祀られている・・・>

【写真】富士山と鳳凰山

鳳凰三山・地蔵岳のオベリスク(左)が顕著だ。
背後の富士山に笠雲がかかってきた・・・
明日から天気が崩れるようだ・・・
このまま天気が崩れなければ、明日は仙丈岳を予定していたが、雨の予報ならまた出なおしにしよう・・・とひそかに紅葉の仙丈岳もいいなぁと思う。


【写真】摩利支天へ下る

12時26分 下山開始

今度は摩利支天経由のコースを下る。
砂礫の滑りやすい道を慎重に。

【写真】六方石

行きも通過してきた「六方石」を遠目からみると、「巨岩な突起物」であることがわかる。
駒津峰から下ったコル(鞍部)にそれは鎮座している。

13時12分 駒津峰
最終バスが15時55分なので、仙水峠経由ではなく、行きと同じ双児山コースを下ることにする(時間短縮のため)。
13時52分 双児山
15時 北沢峠帰着

最終バスまでにまだ時間があったので、長衛荘に立ち寄り今夜の宿泊予約をキャンセルしてビールを買う。長衛荘前のベンチで乾杯!
う〜〜ん、穂高の大キレットに続き、またしても「まんぞく、まんぞく」の山日和だった(^-^)V


■コース上で出合ったお花たち
ミヤマアキノキリンソウ、タカネツメクサ、トウヤクリンドウ、ヤマハハコ


(談)
甲斐駒ケ岳は日帰りで登れる山としては、非常に満足度の高い山です。人気が高いので、誰にでも簡単に登れる山だと見くびっていましたが、それがくせもので結構難易度の高い山だと思いました。六方石から先は岩場コースをとると満足度が倍化しさらに面白みが増しますよ〜(^-^)V

コース紹介マップはこちら

<参考コースタイム>

◆7時20分北沢峠スタート→9時7分双児山→10時3分駒津峰→11時13分甲斐駒ケ岳 
◆12時26分甲斐駒ケ岳スタート→13時12分駒津峰→13時52分双児山→15時北沢峠

歩行時間:登り3時間53分(休憩時間35分含む) 下り2時間25分(休憩時間25分含む)
行程時間:7時間40分

◆登山形式:ピストン
コース紹介マップ


<アプローチ>

岐阜市からは中央高速「伊那インター」で下り、高遠へ。桜で有名な高遠城址を通り抜けR152に入り、長谷村を通って南アルプス林道へ。戸台「仙流荘」の指導標が出てきてから5分程で「仙流荘」に着く。
バスの時刻表はこちら

長谷村に道の駅「南アルプスむら長谷」がある。ここでは、地元でとれた野菜やみやげ物も販売されているので帰りに立寄るとよい。

<日帰り入浴>
戸台にある「仙流荘」
日帰り入浴:500円
シャンプー、石鹸あり
※駐車場のそばのバス停横にあるので下山後すぐ汗を流せるからありがたいですね(^-^)


登山日記のメニューへ