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白山(2702m)砂防新道 平成15年5月17日 晴れ | ||||
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まえがき・・・日本三霊山の白山は、昨年の秋岐阜県側の大白川口から登ったが、今回は石川県側の別当出合から入ることにする。きょうお供するのは白山をこよなく愛する女性で、白山はもとより白山を遠望する周囲の山々もほとんど踏破したという女傑。果たして健脚の彼女についていけるか・・・(^^;A |
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![]() 白山国立公園別当出合センターのすぐ下にある駐車場に5時半に到着して6時にスタート。駐車場から300mほど階段を上がったところが別当出合センターで、夏山最盛期にはバスの発着場になっており、トイレや水場が完備されている。 広場の先から「砂防新道」と「観光新道」に分かれ、この時期は残雪の状態が分からないので安全な砂防新道をとる。 |
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![]() 登山口からじきに柳谷にかかるつり橋を渡る。 沢音とそよ風が気持ちいい〜♪ 橋を渡り終えると、かわいらしいニリンソウやエンレイソウの咲く道をしばらく歩く。 芽吹きのブナ林が目にやさしい・・・ |
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![]() 砂防新道と平行して観光新道が左手に見えるが、こちらは尾根を歩くので上から砂防新道がよく見えるという。 夏山最盛期には、景観のよい観光新道を下山に使う人が多い。 |
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![]() 登山口から1.5キロ地点でトイレと水場がある中飯場につく。 その上で砂防工事用の車道を横切り、再び登山道に入る。 ここからは残雪の中を歩く。 夏道は雪の下なので、好き勝手に登っていく。 |
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![]() 2.7キロ地点あたりに別当覗(べっとうのぞき)があるらしいが、どのあたりを指すのかよくわからなかった。 右手には別山へとつづくチブリ尾根とその上に建っている避難小屋が確認できる。 6月は、別山の頂きから白山を見るのも楽しみな予定の一つだ。 |
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![]() トイレと水場がある甚之助避難小屋が見えてきた。 小屋の後ろに回ると屋根まで雪がのっかっていて、その屋根の上で寝転がっている人がいた。 夏の最盛期には、ベンチが用意されておおぜいの登山者が昼食をとったり、休息したりするそうだ。 登山口からここまで2時間。 初めて小休止する。冷たい夏みかんが喉にしみわたり、おいしい。 |
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![]() 甚之助小屋から少し登ったところで南竜分岐に出合うが、今は道はないので適当なところで南竜道へと向かう。 私たち以外はみんな砂防新道をとって黒ボコ岩へ向かう。 その方が室堂まで近いからだ。 しかし、敢えて南竜道をとりエコーラインから行くことに固執したのは、冬の南竜ガ馬場を見たかったからだ。 シラビソの樹林帯の中に南竜山荘の屋根が見えてくると、一帯は北八ケ岳の様相を思わせた。 「うん、なかなかいい雰囲気だ」。誰もこちらにこないのが不思議なくらい。 |
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![]() 傾斜がきついのでジグザグに登りつめていく。 このエコーラインに入る前に、アイゼンをつけておいたので足元が安定してきた。 振りかえれば、御岳山、乗鞍岳、穂高〜キレット〜槍ヶ岳が遠望できる。 |
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![]() エコーラインから弥陀ヶ原に入ると、前方に白山御前峰が見えてきた。 山頂への道に雪はほとんどない。 ポッコリと赤い屋根の室堂センターも確認できる。 砂防新道から黒ボコ岩を通過して上がってくる登山者たちが視界に入ってきた。水屋尻雪渓では、山スキーを担いだ登山者があちらこちらに点在している。 |
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![]() 五葉坂の下で砂防新道から上がってくる登山者と合流する。 五葉坂には雪がないので岩場に腰をかけてアイゼンをはずす。 さぁ〜、あと一息で室堂だ。 大小の石ころだらけの道を登りつめていく。 振り返ると黒ボコ岩方面から次々と上がってくる登山者の姿がアリの従軍のように見える。 |
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![]() 10時40分、室堂到着! 祈祷殿の前に雪はたっぷりと残っていた。 室堂センターも赤い屋根と入口の雪がかき出されているくらいで、建物の大部分が雪におおわれていた。 トイレは使用できるようになっていたので、登山者にはありがたい。 |
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![]() 祈祷殿の前で、軽くパンを食べてさっそく御前峰へ。 昨年の秋に登った時よりもさらに道は整備されているようだ。 まるで京都の石畳のような道をいく(^^; 白山の神様の遊び場だといわれる高天原(たかまがはら)には石仏があり、そこから赤い屋根が点在している室堂センターを見下ろす。 |
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![]() 30分ほどで白山最高峰の御前峰。 きょうも天候に恵まれて展望はばつぐん! 雲海の先に白山周辺の山々は言うに及ばず、剱岳〜立山方面、薬師岳〜笠が岳、槍〜キレット〜前穂まで見渡せる。荒島岳、大長山〜赤兎山も健在だ。 いいなぁ〜、山って・・・山頂に立った時いつもひとりでつぶやく。 |
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白山は、お花のときにまだ一度も訪れていない。 銀座状態を避けていたけれど、やはりこの白山固有のお花たちに一度はあいたい・・・と思う。 |
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![]() 行きに南竜道で分かれた男性の単独登山者(福井の方)と1時間30分も山談義をしていたら、次第にガスが上がってきたので、やっと腰を上げる。 室堂まで下りたものの、まだ昼食を食べていなかったが、なんとなく時間も気になり、それほどおなかも空いていなかったのでアップルティと残り物のパンを一口入れて下山開始する。 |
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![]() 下りは、往きの五葉坂を通らず、水屋尻雪渓に立ててあるこの時期だけの園芸用竿の指導標に沿って黒ボコ岩に向かう。 この一帯はホワイトアウトになると全く方向が分からなくなる。 ガスが徐々に立ち込めてきて、少々不安になるが、竿をたよりに下っていくと10分で黒ボコ岩。 ここから観光新道と砂防新道に分かれるが、無論観光新道に行く登山者はいない。 |
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![]() 黒ボコ岩を少し下りかけると、完全にホワイトアウト。 数メートル先の指導標も見えにくい。 傾斜がきつくなってきたので、途中岩場のあるところでアイゼンを装着する。 視界の利かない中、次々と山スキーヤーたちが降りていく。 尻セードをしたくてもここまで視界が悪いと先に何があるか不安だ。緊張の中、やっと往きに立寄った甚之助小屋に到着する。 |
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![]() 小屋でプチトマトを口に放り込み、一時の清涼感を味わう。 それにしても、Kさんの雪上技術の確かなこと。 黒ボコ岩からこの小屋までこちらは慎重に下りたが、彼女はいとも簡単に下りていってしまうのだから、後ろから見ていても惚れ惚れする(^o^) 雪山が大好き、という彼女だけあって無雪期と変わらない歩行ペースにはまいった(^^; ![]() 【写真】開花したニリンソウ 小屋から40分程で中飯場。 アイゼンもはずして足取りも軽快になる。 最後につり橋を渡ると、雪解け水の登山道に朝はまだつぼんでいたニリンソウが伸び伸びと開花していた(^o^) 4時に別当出合センターに到着。 水場で顔を洗って、気分爽快に! でも、ちょっとシャリバテ気味だった(;_;) |
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(談) 岐阜県側と石川県側とでは、随分登山道から受ける印象が違いました。岐阜県側は大倉小屋あたりから白山(御前峰と剣が峰)を仰ぎながら登るのに対し、石川県側からは弥陀ヶ原に出るまで白山(御前峰)を仰ぐことはできませんが、豊かなブナとダケカンバ林、別山方面、大長山・赤兎、荒島岳など遠望がきくので全く別の趣きがありました。 余談ですが、 甚之助小屋からの帰り道、ブヨの大群に襲撃されハンカチで払っても払っても一向に去らないのにはほとほと閉口しました(;o;) 女傑の彼女にも弱いものはあるとみえて、20カ所も刺されて赤く腫れあがったのに対し、私の方は大群と格闘したものの1カ所も刺されていませんでした。これは血液型の違いかしらん\(^o^)/ |
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