![]() |
[登山日記のメニューへ] |
川上岳(1625.9m) 平成15年4月13日 晴れ | ||||
![]() |
||||
![]() |
まえがき・・・昨年名古屋テレビの「ドン・キ・ホーテ」で川上岳が放映されてからずっと気になっていた山だった。 |
|||
![]() ![]() 地図で見る限り、上呂から山之口川を北上すれば簡単に登山口に着けると思ったのが大間違いで、位山峠との分岐で早くも自信がなくなったので、上之田集落バス停の近くでご老人に道を聞く。 そのご老人曰く「昨日は雨が降ったから、林道がどうかな〜。川上岳にいくんかい?今いけるんかな〜??」と、なんとも怪しげな発言(~~; ご老人のお言葉どおり、林道には大きな落石あり、雪解けのワダチありで、結局ゲートまでは行けずその手前で車をとめ、林道行き止まり(進入禁止のゲート)まで歩く。 (同じ場所に秋田と名古屋ナンバーの車が2台あった) 林道沿いに、フキノトウが売るほどあったが、ほとんど開いてしまっていた。 橋を渡るとすぐに登山口。「川上岳」まで5Kmの道標が立っている。 |
||||
![]() 登山口から5分程で渡渉地点。 前日の雨で水かさが増え、流れも急だ。 鉄板の橋を右岸に渡り、ホウノキの葉を踏みしめながら山腹をジグザグに登り始める。 登山道は細いが、しっかりと踏みしめられていた。 |
||||
![]() |
||||
![]() やがて登山道に残雪が見られるようになると、道というものはなくなり、唯一先発の人の踏み跡が残っていたので忠実にそれを進む。 踏み跡に迷いがないと見てとれたので夏道をよく知っている人だと確信できた。 山腹を巻くようにジグザグに登っていくので、大ザサの上に被さった雪が今にもツルリと滑り落ちそうでうかうかしていられない(~~; かなりきわどい箇所が何ヶ所もあった。 |
||||
![]() 山腹を西へ東へとトラバースを繰り返し、やがて顕著な沢(雪渓になっている)を渡ったところで踏み跡が消えてしまったので、地図で現在地の確認を行う。 上部を見上げるとあきらかに登山道ではない雑木帯になっている。が、雪渓状の沢を登っていくより、ブッシュの尾根を登っていくほうが安全なので、この地点から赤布を取り付けながら、登っていくことにした。 枝や幹につかまっていても大ザサの上に被った雪に足をすくわれて滑るわ滑るわ、登るのも一苦労。°°(>_<)°°。 赤布を5つほど取り付けた辺りから、また先人の踏み跡が現れたのでほっとする。 |
||||
![]() |
||||
![]() 時折、後ろを振り返ると御岳山がうっすらと見えてきた。 救われる瞬間だ。 1時間ほどブッシュと格闘すると、やっと主尾根らしき地点にでた。 南東部の展望が広がり、気持ちのよい場所だ。 大きなブナの幹に1445mと赤マジックで書かれていたので、高度計で確認すると同じく1445mを指していた。 ここで、初めて休憩を取り、地図で再度現在位置を確認しておく。 やれ、やれ、やっと夏道に戻ったようだ。 |
||||
![]() 一息ついてから主尾根の平らなブナ林の中をしばらく西へ向かう。 この平らな地点は一旦ガスが出ると方向を見失いがちだ。 ところどころに赤テープやヒモで目印がつけてあるが、残雪期は要注意ポイントといってもいい。 |
||||
![]() |
||||
![]() 平らな尾根上でカーブする地点で右へ一旦ゆるく下り、小さな起伏を越えて大足谷側のブナの原生林の山腹を源流に向かう。 山腹のトラバースは傾斜がきつく、眼下を眺めると高度感で身の毛がよだつ。 しかも、ところどころ股まではまってしまうので、足を抜くにも一苦労だ(~~; 右手には、川上岳がおいでおいでと手を招いている。 |
||||
![]() 大足谷を隔てて川上岳山頂を間近に望むようになると、谷の源流まで尻スキーで下る。 雪の切れ目にブナの大木が横たわっている。 仮橋になっていて「これを渡れ」ということらしい。 が、左手は平らな雪続きになっているのだから、こちらを歩いていった方が安全そうなのに、どこにも踏み跡がないということは危険ということなのかもしれない。 丸木から下を見ると寿命が縮んでしまう(;o;) そういえば、ドン・キ・ホーテで流しそうめんを作って食べていた地点はこの沢だったかもしれないとチラッと思い出す。 |
||||
![]() |
||||
![]() 源流の斜面を回りこんで、美しいブナとダケカンバ林をジグザグに登り返す。 雪山なので直登してもよいのだが、疲労度が増すので多少時間がかかってもジグザグ登りを推奨する。 今まで歩いてきた道を振り返ると、大きく時計回りに迂回してきたのがよく分かる。 |
||||
![]() 長〜い雪面の登りが終わると宮村へ下りる分岐点(小ピーク)に出合う。 宮村からのコース上には人っ子一人、踏み跡はない。 この小ピークから直角に右折し、いよいよ川上岳へ向かう。 |
||||
![]() |
||||
![]() 山稜線からは、白山が見えだし足もついつい止まりがちになる。 のびやかな川上岳へはあと一息だ。 山頂から、単独の男性が下りてきた。 「山頂には他にどなたかみえましたか?」と聞くと誰もいないという。 では、私たちを山頂まで導いてくださったありがたい踏み跡の持ち主はこの方だったのだ! 【感謝、感謝!】去りゆく背中に御礼をいう。 |
||||
![]() |
||||
![]() 一旦はあきらめかけた川上岳に無事到着! が、一等三角点の近くに立っていた筈(ガイドブックで見る限り)の山頂表示がない。 風か雪で倒れてしまったのだろう〜 仕方なく、三角点を目印に写真を撮っていたら、仲間が草葉の中に埋まっていた山頂表示を見つけてきたので、また撮りなおし。 |
||||
![]() |
||||
|
||||
山頂からは、白山、御嶽山、乗鞍岳がうっすらと見える。春特有の春霞でクッキリ、ハッキリとはいかないが、それでも周りの山々が確認できただけでも恵まれている(^-^)V 雪のない草の上で日向ぼっこをしながら、1時間半ものんびりと時を過ごす。 この暖かさで雪がかなり腐ってきていたので、帰りは往きよりも危険度が数倍増していた。途中、平らな尾根上で2時間前に山頂を去った単独の男性が戻ってきたので「どうしたのですか?」と訊ねたら、往きと別の道を帰ろうと思ったら迷ってしまったという。 もうこの川上岳には夏道を何回も来ている(名古屋から)そうだが、それでも道に不安になるくらい登山道の状態は悪かったし、顕著な尾根を歩くわけではないので分かりにくい山でもあったので、途中まで一緒に下りることになった。 往きに取り付けておいた赤布を全部回収して、無事下山が果たせ、めでたし、めでたし。 |
||||
(談) 下界で登山口を訊ねたとき、地元のご老人が「川上岳までいくんかい?いけるかな〜??」とか頼りないことを言われたのもうなづけました。 このコースは、残雪期には一人では絶対入らないほうが無難です。とにかく危険な箇所がいっぱいありました。 でも、スリルと冒険の雪山を堪能した気分でもありました(^-^) 残雪期に行かれる方は十分注意してくださいね! |
||||
コース紹介マップはこちら |
![]() |
<参考コースタイム>
|
[登山日記のメニューへ] |