登山日記
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 御在所岳/裏道〜中道周回コース 平成14年12月8日曇り後雪
まえがき・・・溜まった仕事の疲れを癒そうと温泉付きの登山がいいなあ〜と思いつつもどこにするか決まらず、朝の起き抜けに鈴鹿の御在所岳が頭に浮かんだのでぶらりとでかけることにした。

鈴鹿スカイライン閉鎖で登山口まで歩く【写真】 鈴鹿スカイライン閉鎖で車道を歩く

御在所岳の最高点は武平峠から踏んだことがあるので、きょうは頂上を踏まずに裏道から国見峠を経由して中道から下ってくる周回コースで登山道そのものを楽しむことにした。
鈴鹿スカイラインは冬季閉鎖となっていたので、ゲートから蒼滝大橋まで車道をブラブラ歩くことになった。



蒼滝大橋と伊勢湾【写真】蒼滝大橋と伊勢湾

蒼滝大橋を渡るとトンネルの手前に数台停められる駐車場があり、その横手から右に折れる車道が登山口になっている。
振り向くと、先ほど渡ってきた蒼滝大橋と伊勢湾が遠望できる。じきに車道は行き止まりになり、整備された登山道に変わる。



滝壷【写真】鉄橋渡ると蒼い滝壷が・・・

入口から続けて鉄製の橋を二つ渡ると、沢の水が美しい蒼々とした滝壷があらわれ、しばし見とれる。
日向小屋を過ぎて、よんの渡しの鉄製橋を渡ると辺りは苔むした美しい古道に変わる。

藤内小屋と鯉【写真】藤内小屋とつがいの鯉

登山口から30分も登ると藤内小屋に到着する。
つがいの鯉が小さな池で気持ちよく泳いでいた。小屋の前のベンチからは四日市の街並みが大きく広がって見え、伊勢湾を通して、その先の知多半島まで視界に入ってきた。天気が悪い割には、遠くまでよく見える。


兎の耳【写真】兎の耳

登山道は、小屋の庭先を通り抜けて裏から続く。
じきに天狗の踊場と兎の耳への分岐表示があらわれる。
天狗の踊場という名前がおかしかったので、ちょっと寄り道してみると、そこは藤内壁で命を落としたクライマーたちの石碑が建てられた岩場だった。
すぐに登山道に戻り、兎の耳へ急ぐ。
分岐から15分ほどでかわいい兎の耳の形をした岩が現れる。ハーケンが打ち込んだままになっていた。こんな低い岩までも練習場になっているのがなんともはや(~~;

藤内壁出合【写真】藤内壁出合

雪が間断なく降ってきたので、どうしようか決めかねていると左手に ロッククライマー垂涎の藤内壁が大きく見えてきたので引き返すタイミングを失った。さすがに、ゾクッとくるほど威圧感がある。降りしきる雪の中、藤内壁からは高度をグングン上げていく。


国見峠【写真】国見峠

鈴鹿特有の笹原のトンネルを抜けたら、国見峠にやっと到着。右に行くと国見岳、左にとると御在所岳。峠からは、花崗岩が風化して砂礫化した道を登っていく。しばらくすると右手に丸いタンクの形をした塔が見えてくる。

9合目から御在所岳を眺める【写真】9合目から御在所岳を眺める

ハイヒールでも歩けるような歩道に出たところが9合目。西に御在所岳が姿形よく鎮座している。きょうは拝むだけにして中道コースへ向かう。


朝陽台【写真】朝陽台

歩道をしばらく歩いていくと中道コースの標示が左に見えてくるので、それを下ると眺めのよい朝陽台に出る。ここまではロープウェーの物見遊山者もこれるようになっている。鈴鹿の山並みが見渡せ、絶好の撮影ポイントといった感じだ。

キレット【写真】難所のキレット

展望台からの下りはロープやクサリづたいの箇所が連続で続く。慎重に下っていくと難所といわれるキレットの岩場に出る。
クサリがはってあるが、三点支持で登ればクサリを利用することなく登れる。見た目ほど恐くはない。(下りにとるとわからないが・・)


キレット岩の上【写真】ガスがかかった鎌ガ岳とロープウェー

登りきった岩場の上は、小休憩するのにちょうどよいスペースで、鎌ガ岳と往来の激しいロープウェーがよく見える。





地蔵岩【写真】地蔵岩を上から眺める

キレットの岩場を回り込んで樹林帯を下っていくと、オブジェかと見まがう巨岩が木の間から顔を出す。
最初、これが有名なおばれ石かと思ったが、よく考えると地蔵岩のほうだった。
ここからの伊勢湾の眺めもきれいだ・・・



地蔵岩【写真】地蔵岩を下から眺める

少し先に下りて、今度は地蔵岩を下から見上げてみると、今度はまったく違った形に見えるから面白い(^o^)
本当に自然の作用だけでこの形が出来上がったのだろうか?
不思議、ふしぎ。。。





おばれ石【写真】おばれ石

花崗岩の奇岩、巨岩の間をぬうように下っていくと、ちょうどお昼休憩によい岩場があったので、ここでしばし休憩。
きょうは、雪模様のせいか、だれとも会わない。
閉鎖されたゲート前には10台ほど車が停めてあったのに、一体みんなはどこのコースを登っているのだろう?
こんな素晴らしいコースなのに誰にも会わないのが又また不思議な感じがした。

食後に見つけた二つ目の不思議。
これがかの有名な「おばれ石
人が隙間に入ってみたら、その大きさがわかる。
何しろカメラに全体が入りきらないのだから。


砂礫を下る【写真】砂礫の道を下る

おばれ石の先で、この中道では始めて人と出合う。
このコースは登りでよく使われるのかもしれない・・・と思った。
でも、等高線の間隔が狭いため登りにとるとかなり膝にこたえるので、下りにとったのは正解だったかもしれない。



下山口【写真】中道の下山口

最後は潅木帯の中を下っていくと大きな堰堤のある中道の登山口に到着する。
やれやれ、まだ最後の車道歩きが待っている(~~;
途中で三河ナンバーの車が2台、ゲートに向かって走っていったので、「?なんだ?あれは?」
カギがしっかりとかかっているゲートを抜けていった三河の車。数字あわせじゃなく、カギを持っていないと開かないゲート。???何者でしょう??

(談)
御在所岳に登った最初のコースが武平峠からだったので、これがまた大岩だらけのつまらないコースで、やっと山頂に着いたと思ったら今度はハイヒールのご婦人方が闊歩していて、またまた二度ガッカリして、御在所岳は長い間つまらない山だと思い込んでいましたが、今回コースを変えてみたら、これがアルペンムードいっぱいの大変面白いコースだったので、長いこと損してたなあ〜と思いました。今度は本谷、一ノ谷新道、表道から登ってみたい!(^-^)/
コース紹介MAP

<参考コースタイム>

◆8時スタート、13時25分帰着
・ゲート(20分)裏道登山口(30分)藤内小屋(40分)6合目(25分)国見峠(15分)9合目(5分)朝陽台(50分)キレット(30分)中道登山口(30分)ゲート

・歩行時間 登り/裏道 2時間10分(9合目まで) 下り/中道 1時間55分(ゲート歩き含む)
・行程時間 5時間25分

◆登山形式:周回登山

コース紹介MAP

<見所>

裏道(ポピュラーコース)
  • 苔むした古道歩きは情緒たっぷり
  • 藤内壁は圧巻
中道(本格登山コース)
  • キレットの岩場からの眺望
  • 地蔵岩、おばれ石など不思議な奇岩がいっぱいのアルペンムードたっぷりコース

<注意点>
中道

  • 傾斜がきつく、ところどころロープ、クサリあり
  • キレットの通過では、登り・下りに注意
<アプローチ>

岐阜市からは東名阪自動車道を利用し四日市ICで下り(下を走るなら上石津からR306号線を南下)、菰野街道を鈴鹿スカイラインへ。スカイラインは冬季閉鎖のためゲート前に車を止めて車道を歩く。

<下山後の入浴>

グリーンホテル露天風呂【湯の山温泉〜グリーンホテル】
泉質:緑色帯びた茶濁色。微硫化水素臭、アルカリ味
入湯料:650円
営業時間:10〜17時
補足:石鹸、シャンプーあり。タオル200円。バスタオルの貸し出しあり(200円)
一口メモ:露天風呂まで少し遠いけど、美人の湯といわれるだけあってつるつるになります!特に女性にお勧めの湯
アクセス:小岐須渓谷からR306号線に戻り、菰野街道へ北上する。街道にぶつかったら左折して湯の山温泉方面へ。鈴鹿スカイライン入口に看板あり。

<おすすめの蕎麦や>

榊庵【榊庵/さかきあん】
鈴鹿の山にきたら必ず寄るお蕎麦やさん。
お勧めは、そばがき、そば磯辺揚げ、そばどうふでビールを飲み、仕上げに榊そば(三点盛り)かざるそばで締める。他に天ぷらそば、にしんそば、盛りそば、ぜんざいあり。蕎麦饅頭頼むと炭火で暖めてくれる。これがまたうまい!
アクセス:菰野街道から306号線を朝明渓谷方面へ北上する。朝明渓谷への分岐を過ぎたらすぐ、右の側道を注意していると「榊庵」の道標が見える。
月曜休み。営業時間11:00〜19:30(休憩ナシ)そば道場もやってます!

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