登山日記
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白山(2,702m)平瀬道 平成14年9月22日曇り時々晴れ
平瀬登山口【写真】 大白川の白山登山口

岐阜市から2時間半のアクセスで大白川登山口に到着。
登山口のすぐ脇にある駐車場にとめ置くが、そのすぐ下にも大駐車場とトイレが完備されている。三連休の中日とあって、すでに昨日から入山している登山者の車で半分ほど埋まっていた。
登山口から室堂まで6.9Km。黄色く色づき始めたブナ林の中を入っていく。


白山主峰【写真】白山主峰群を仰ぎ見る

尾根に取り付くまでの長い間、歩幅の合わない階段と木の根っこが剥き出したザレ道が延々と続く。
樹齢何百年もあろうかと推測される巨大なブナ林から、高度が上がるにつれて今度は厳しい冬の気候を思わせるダケカンバのよじれた大木に変わる。時々、三方崩山が右手に顔を出す。
登山口から3Km地点で突然右手前方に白山主峰群(御前峰と剣ケ峰)が現れ、立ち止まってしばし眺め入る。

大倉避難小屋【写真】ロッジ風の大倉山避難小屋と白山

4Km地点で大倉山への分岐につくが、大倉山へは行かずそのまま通過すると、ほどなく避難小屋に到着!
ここで小休止とし、コーヒーを淹れて一息つく。
まだ標高が低いので紅葉には早いが、その兆しは周囲の落葉樹に現れ始めている。
時間が8時半なので、ぼちぼち室堂から登山者が下山してきた。「室堂で、日の出は拝めましたか?」と聞いてみると、今朝はだめでした・・・と返ってきた。

別山【写真】三方崩山を指す

小屋から大倉山を下りきると今度はしばらく登りが続く。
樹林帯を過ぎ、見晴らしの良い尾根上に出ると、左手に別山が見えてきた。
右手に三方崩山、白山を見ながら、左手に別山と「まさに両手に花」の尾根歩きが楽しめるのだから、白山垂涎のコースと言ってもよい。


カンクラ雪渓【写真】カンクラ雪渓を眺める

カンクラ雪渓を眺める辺りから高木は姿を消し、周りの白山系の山々が大きく見え出してくる。
かすかに硫黄臭のする左側の地獄谷側はすっぱり切れ落ち、うっかり足を滑らしたらひとたまりもない。
途中、登山道が崩壊していて迂回路が新しく拵えてあった。
慎重に足を進め、最後の階段にとりつく。






最後の木階段【写真】最後の長〜い階段

夏のハイシーズン中なら両サイドに高山植物を楽しみながら、階段を登ることもできるのだろうが、今はない。ひたすら数を数えて登る。
後ろを振り返れば、御嶽山、乗鞍岳、穂高連峰〜キレット〜槍ヶ岳、そして剱岳だけまで一望できる。








室堂ビジターセンター【写真】室堂ビジターセンター(背後は御前峰)

階段を登りきったところは室堂の東端。
左に南竜ケ馬場へ行く展望歩道を分け、別山、御前峰を眺めながら赤い屋根の室堂ビジターセンターに到着する。(10時20分着)
センター前のベンチは登山者で花盛り。
ザックを置いて、身軽に主峰・御前峰に向かう。


御前峰へ【写真】御前峰への道

御前峰を背にして建っている白山比刀iしろやまひめ)神社の祈祷殿をくぐって石畳の階段を登っていく。
ジグザグ道に変わり、高天原(たかまがはら)の石仏を過ぎると、もう一頑張りで白山比神社奥宮に着く。
ごりやくを願う人はここでお賽銭を入れて拝む。



白山頂上(御前峰)【写真】御前峰(白山最高峰)

奥宮から上が山頂部になっており、すぐ目の前に剣ケ峰と大汝峰が対峙して立っている。
頂上からの見晴らしは抜群によく、東に北アルプス、南アルプス、八ヶ岳そして南に荒島岳、冠山、能郷白山がよく見える。今頃冠山に登っているであろう山友に手を振ってみる(^-^)

大汝峰と火口湖
【写真】大汝峰と剣ケ峰の間にある紺屋ケ池


地元福井県からいらした男性が「今年で7回目の白山だが、これだけの眺望は今日が初めてだ」、「あなたは運がいいねぇ〜」と言われてしまった(*^o^*)ラ(*^O^*)ッ(*^o^*)キー!!



ガスがたちこめる登山道
【写真】一面にガスが立ち込めはじめた登山道

室堂でお昼を食べ、のんびり散策をしてから大白川へ下るが、稜線上にガスが立ち込め、視界が急に悪くなった。

朝、登山口でこの下山路を2時間で下りてきたという中年男性の自慢話を聞いていたので、お土産話に私たちも何時間で下りられるか挑戦してみよう!ということになり、一目散に休むことなく大白川口まで下山した。結果は2時間5分。あと一息だった(^o^A;残念
(談)
今回の白山は事前の天気予報がさほど良かったわけでもないのに、眺望だけは抜群でした!!紅葉にはまだ早いかな?と思っていたにもかかわらず、秋は着実に山頂部から始まっていて、素敵な写真が何枚も撮れました。あまり期待せずに入山したのが良かったのかも・・・とほくほく顔の一日でした!
コース紹介MAP

■稜線から山頂部までの黄・紅葉の移り変わり
登山口から3Km地点の白山主峰 大倉尾根から(三方崩山、遠望は北アルプス群)
大倉尾根から(ナナカマドと別山) 室堂周辺からの白山(御前峰)
南竜ケ馬場と別山を見る 木道のエコーラインを指す(後方は別山)

■登山道で出合ったお花たち
【写真】ハクサントリカブト、マイズルソウの実、ベニバナイチゴの実(他にもたくさんの赤い実に出あいました)
アキノキリンソウ、ママハハコ、ミヤマセンキュウ、アザミ、イブキトラノオ、シラタマノキ、ムラサキリンドウ、時期ハズレのオサバグサ
>>室堂周辺では
イワツメクサ、ミヤマタネツケバナ、ミヤマリンドウ

<参考コースタイム>

◆6時10分スタート、15時帰着
・登山口(2時間10分)大倉山避難小屋(1時間30分)室堂(30分)白山山頂(御前峰)(20分)室堂
・室堂(55分)大倉山避難小屋(70分)登山口

・歩行時間 6時間35分
・行程時間 9時間

◆登山形式:往復登山
コース紹介MAP

<見所>
1、大倉尾根からの白山、三方崩山、別山と紅葉
2、御前峰からのパノラマ風景
3、弥陀ヶ原の錦繍模様

<注意点>

  • 地獄谷の通過でナイフリッジ状になった道には注意!


<アプローチ>

東海北陸自動車道の荘川ICを下りて、国道156号線を御母衣ダムの方へ北上する。御母衣ダムを過ぎるとまもなく大白川ダムへ通じる県道白山公園線の入口がある(橋を渡ったすぐ左手)。
この道は一応県道451号線になっているが、舗装はされていても道幅が狭いので対向車には注意する。また夏山シーズン中でも落石の為、通行止めになることが多いので、あらかじめ白川村商工観光課にたずねておくとよい。電話05769-6-1311

<新しくなった室堂ビジターセンター>
室堂ビジターセンター・標高:2450m
・収容人数:600人
・営業期間:5/1〜10/15
・素泊まり、朝食、夕食、弁当の組み合わせ自由
・水、湯、有料で有り


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