登山日記
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■燕岳(2763m) 平成13年9月16日(日) 晴れ

燕岳登山口【写真】 燕岳登山口(標高1462m)

中房温泉から燕岳に登るコースは、槍ケ岳への表銀座コースの取り付きとしてシーズン中は銀座並みに人気が高いと聞く。
登山口は、中房温泉のすぐ手前の売店横から始まる。登山道に入るとすぐ沢べりを離れ、尾根に取り付く。
いきなり登りが始まるのでゆっくり呼吸を整えながら登る。登山口から15分も経たないうちに、70代位のおじいちゃんがヘッドランプをつけたまま、ふらふらして降りてきたので、怪訝に思い、訊ねたら、昨日は下山途中で暗くなってしまったので野宿をしたと言う。
昨夜は雨で、ガスもひどかった。一歩間違えば、遭難死もありうるので高齢者の単独登山は控えた方がいい(~_~;)

 

合戦小屋【写真】 合戦小屋

樹林帯を30分もたどると第一ベンチに着く。たくさんの登山者が一服をしていたがそのまま休憩をとらず先を急ぐ。
ここからは本格的な急坂が始まり、”折り返し”を繰り返しながら高度を次第に上げていく。
第二、第三、富士見ベンチが約30分間隔で用意されているところはさすが!という感じ。
富士見ベンチを過ぎたあたりから、花崗岩の岩塊を登っていくことになる。段差があるので下りでは注意が必要である。

合戦小屋のベンチ【写真】 合戦小屋のベンチで

登山口から約2時間半で合戦小屋に到着!荷揚げケーブルの発着場のそばにある広〜いベンチテーブルで登山者は一様にザックを降ろし、ひと時の休息を味わう。この小屋は、夏場はスイカが名物で、今は梨が売られていた。coffeeもドリップで淹れてくれる。
合戦小屋からは尾根筋となり、傾斜もゆるく歩きやすくなる。

 

ゴゼンタチバナ【写真】ゴゼンタチバナの赤い実

合戦ノ頭に立つと視界が一気に開け、大天井岳への稜線がハッキリ見えてくる。
登山道は、ナナカマドの燃えるような紅葉で息を飲むほど。ニホンザルの群れにも出合う。
さらに森林限界を過ぎたところからは燕岳から餓鬼岳へと続く主稜線も目に飛び込んでくる。

燕岳【写真】燕岳

ここからあとは一息で燕山荘。ザレた台地にかけ登るとそこには、遮るもののない北アルプスの全容が現れた!!
息もつけないほどのパノラマ風景である。
嬉しさと感激で、ここでもう燕岳に登った気分になる(^-^)
燕山荘にザックを置かせてもらい、身軽に燕岳に向かう。白砂と奇岩・巨岩の上を燕に似た鳥が何羽も飛び交っている。


燕岳山頂【写真】燕岳頂上

30分も登りつめると燕岳山頂。
ここからもすばらしい山岳パノラマが広がる。
北アルプス主脈の全容が東側から一望できるのだから、これを素晴らしい!と表現せずしてなんといわんや。




燕山荘【写真】人気の高い燕山荘

眺望を満喫してから、燕山荘へ引き返す。
ランチサービスの始まる11時を待って、カレーライスとcoffeeを注文。
食堂と喫茶が別になっており、トイレも一際清潔。まるでどこかのホテルにきたような錯覚すら覚える。
外観もどこかヨーロッパアルプスのヒュッテに似てなくもない。
登山者がどんどん到着し、次第に賑やかな様相になってきたところで重い腰を上げる。
帰りは、往路をそのまま中房温泉まで引き返す。

燕山荘から
燕山荘のデッキから北アルプス主脈を眺める


ワンポイントアドバイス

<参考コースタイム>

◆燕岳(中房温泉口)
スタート:6時
登山口帰着:14時20分

登山口(30分)第一ベンチ(25分)第二ベンチ(30分)第三ベンチ(30分)富士見ベンチ(30分)合戦小屋(55分)燕山荘(25分)燕岳(25分)燕山荘(35分)合戦小屋(1時間40分)登山口

往き 3時間45分
下り 2時間40分
全行程時間 8時間20分

◆登山形式:往復登山

<見所>

槍ケ岳への表銀座コースの取り付き口でもある燕岳の良さは、何といってもその眺望にある。北アルプスの主脈を東面からざ〜っと眺められるばかりでなく、八ヶ岳、富士山、南アルプス・・・見えないものはないといっても過言ではない。

<注意点>

中房温泉までは定期バスがないのでマイカー利用か穂高駅からタクシー利用になる。
また、国民宿舎有明荘近くの無料駐車場はシーズン中はいつも満車なので、中房温泉の有料駐車場を利用するとよい。

<アプローチ>

中央高速豊科ICで降りて、信号を直進して約3Km走るとR147に交わる交差点に出る。
そこを右折し、約4Km走ると穂高橋(赤い橋)を渡った次の信号(北穂高)を左折して、後は道なりに約20Km走れば中房温泉に着く。

<山小屋ガイド>

・燕山荘 090−1420−0008(シーズン中の直通電話)
・中房温泉 090−8771−4000(予約専用)
・穂高町営有明荘 090−2321−9991(4月下旬〜11月上旬)


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