登山日記
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■雨乞岳(1238m) 平成13年4月28日(土) 快晴

 

登山口【写真】 登山口

雨乞岳は御池岳に次ぐ鈴鹿第二の高峰である。
御在所岳の西に位置し、その山容は三重県側から拝むことができない。
登山口の武平峠は、鈴鹿スカイラインの武平峠トンネルを抜けたところにあり、御在所岳、鎌ケ岳の登山口にもなっている。
すでに満車の駐車場の登山者の多くは、鈴鹿の人気を二分するこの二つの山に分散していることだろう。
昔から、雨乞岳は懐が深く必然的にアプローチが長く、地形も複雑なので迷いやすいため登る人も御在所、鎌と比べて少ないと聞いている。
トンネル出口の右手が、雨乞岳登山口だ。

沢渡り【写真】沢マタギ岳と呼びたい・・・

伐採されて明るくなった踏み跡をしばらく歩いてから、ふと振り返ると鎌ケ岳の鋭峰がすぐ間近に見える。
山腹を巻きながら、沢をいくつもジグザグに渡り、気づかぬうちにサワ谷峠を越えてしばらく谷の流れに沿って歩いていくと平坦地に出る。雨乞岳へは左から流れ込む支沢に入りクラ谷に出る。
この辺りのガレ場は崩壊していて、足元を見ると縮み上がるほど恐ろしい(~~;
クラ谷の中を歩いているときも、赤布がなければ全くお手上げ状態の迷い道「こんなの登山道じゃない!雨でも降ろうものなら川の中を歩くようなものだ」
背筋にぞっとするものを感じた。
雑林と渓流またぎの中を登ったり降りたりすること1時間・・・。
高度計で計っていると標高900m前後からちっとも高度が上がらないのだ。

東雨乞岳【写真】天下泰平の東雨乞岳

それだけ懐深く入ってきているのだろう。
途中、エンレイソウとイワウチワの群生が初夏の訪れを告げていた。
雑林の種類が変わり始めたなと感じた頃、小峠に着く。
そこからは背丈ほどの笹のトンネルの中を中腰でくぐりながら標高をぐんぐん上げていくと、次第に腰が曲がってばあさんになったような気がしてきた頃、東雨乞岳(1226m)に到着!

東雨乞岳と御在所岳【写真】東雨乞岳の後方に御在所岳(右)国見岳(左)

ここからの眺望に遮るものは何一つない。一見双耳峰に見える御在所岳と国見岳、どこから見ても男っ気のある鎌ケ岳、そして釈迦とその先に続く竜…すばらしい眺めである。




 

雨乞岳【写真】雨乞岳山頂

三角点のある雨乞岳へは、東雨乞岳に荷物を置いて身軽に登頂する。笹の海原をかき分けること10分。
頂上は狭い上に、展望もイマイチで10人もくれば息苦しさを感じる。写真だけ撮って、そそくさと東雨乞岳に引き返し、満開のハルリンドウに囲まれながら遅めの昼食にする。
水加減に失敗したおじや風のカレーピラフとカルボナーラのあとには口汚しにおしるこなぞを食べて、お腹が満杯になった後は、横になったが最後必然的にお昼寝タイム(^^ゞ
日差しが柔らかく、気持ちのよい山日和であった。
帰りは往路を戻り、鈴鹿スカイラインゲート近くの”やまびこ”で汗を流す。

 

スカイラインから眺める鈴鹿の山々はつつじが満開だった。

 ♪山つつじ 若山に色添へ 気華やぐ


■雨乞い岳コース上で出合ったお花
イワウチワ エンレイソウ ネコノメソウ ショウジョウバカマ ハルリンドウ ミヤマキケマン
イワウチワ エンレイソウ ネコノメソウ ショウジョウバカマ ハルリンドウ ミヤマキケマン

ワンポイントアドバイス

<参考コースタイム>

◆雨乞岳

武平峠(1時間30分)小峠(30分)東雨乞岳(10分)雨乞岳頂上(10分)東雨乞岳(20分)小峠(1時間20分)

往き 2時間10分
下り 1時間50分

◆登山形式:往復登山

<見所>

この季節、登山道では藤原岳に負けないほどさまざまなお花に出会うことができる。
雨乞岳より東雨乞岳の眺望がすばらしい。春は霞で遠望がきかないが、空気の澄んだ秋空なら鈴鹿山脈はおろか、遠く琵琶湖まで眺められることだろう。また、紅葉の季節に歩くと違った楽しみ方がありそうだ。

<注意点>

懐深く入っていく登山道には、崩壊したガレ場がところどころにあり、足元は慎重を要す。
谷合は迷いやすいので、赤布(テープ)を確認しながら歩くこと!

<アプローチ>

マイカーなら、国道21号線を利用し上石津町を通って、R365→R306を菰野町方面へ南下すれば菰野街道にでるので、あとは鈴鹿スカイラインを通って武平峠へ向かう。東名阪利用なら四日市インターで降りて菰野街道を湯の山温泉方面へ!鉄道利用なら近鉄湯の山温泉駅からタクシーで武平峠へ。


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