登山日記
登山日記のメニューへ

■位山(1529m) 平成13年4月21日(土) 曇り

 

リフト終点からゲレンデを眺める【写真】 リフト終点からゲレンデを眺める

高山出張のついでに南飛騨の名山といわれる位山に足を伸ばした。
位山という山名の由来は、古来より朝廷へ位山に自生するアララギの木で作った笏を献上してきたので、天皇はアララギの木に一位の位を贈り、この山を位山と命名したそうだ。霊山といわれる所以か。
登山口までのアプローチはいたって簡単!
高山から国道41号線を少し南下すると「モンデウス飛騨位山スキー場」の標識がでてくるので、指示に従って走れば自ずとスキー場に出る。
ゲレンデには雪は全くなく、もちろんリフトも動いていない。
大駐車場に車を置いて、山行の準備を整える。この駐車場のすぐ側に刈安峠という日本海と太平洋の分水界になっている峠があるが、ここからが本来の登山口らしい。
が、あえてゲレンデのリフトの下を登っていくことにした。
傾斜がきつく、結構息切れがする。

ふきのとう【写真】雪解け水のそばからフキノトウが・・・

途中、雪解けの水が流れているところにフキノトウがいっぱい顔を出していた。
ゲレンデを30分程で登りきると一気に眺望が広がる。ここからいよいよ登山道に入る。
ちょうど一人くらい歩ける笹道を登っていくと、六凌鏡岩、御手洗岩を見越し10分程度で小ピーク(太奈山/三等三角点)に着く。
クリヤヒメコマツの林が続き、やがてヒノキ林に変ると小さな祠が石の上に
建ててあった。軽く手を合わせて、山行の無事を祈る。
この地点から先は次第にダケカンバ林に変り、所々雪がまだ残っていて、足元が滑る。
一服平(勝手に名付けた)のようなところにでた途端、あちこちで小動物が走り回っていた。
よくよく観察すると山リスだった(^-^)エサを求めて降りてきたのか・・・
ここら辺りが住処なのか・・・何とも微笑ましい。

家康の句【写真】道中、ふと足を止める

人の一生は重荷を追いて

遠き坂道を行く如し

・・・・・徳川家康

展望台【写真】雪の残る展望台

途中、若者4人のパーティとすれ違う。頂上までの時間を聞いたら1時間はかからないとの返事。
天の岩戸までくると、最短コースのダナ平林道からの道と合流。
ここからはオオシラビソの針葉樹の雪道を歩いていく。その先は道が二つに別れ、右に行くとサラサドウダンの群生地、左は天の泉に着く。
右手のサラサドウダンの群生をかき分け進むと2階建ての展望台に出る。
ガスが出てきたので眺望は望むべくもないが、天気の良い日は御岳山から北アルプスの山々まで眺められることだろう。残念である。

 

位山【写真】位山頂上

展望台から2〜3分のところに位山の三等三角点がある。
庭園風の手入れが行き届いた頂上である。
連休辺りにはさぞかしファミリーや遠足で賑やかになるのだろうが、それにしても道中1組のパーティにすれ違っただけで頂上は人っ子一人いない独占状態であった。
こんなことは登山を始めてから初めてのことである。
戻りは同じ道をたどり、飛騨宮村で樹齢1000年という満開の臥龍桜を拝見してから、R41号線を岐阜市方面に戻る。

 

【臥龍桜】
樹種 江戸彼岸桜
樹齢 1000年余りで県下では根尾の淡墨桜に次ぐ古木である
樹高 20m、目通り6.84m、4月下旬開花する
この老大木の桜はちょうど龍が臥しているように見えることから、大憧寺第20世道仙和尚が命名されたと云われる。s34年伊勢湾台風の折、龍の首の部分が折れたが、頭部が一本立ちとなり原形を留めている。国の天然記念物指定(S48.5.26)


ワンポイントアドバイス

<参考コースタイム>

◆位山

モンデウススキー場(30分)リフト終点(10分)小ピーク(1時間10分)天の岩戸(10分)頂上(1時間10分)モンデウススキー場
往き 2時間
下り 1時間10分

◆登山形式:往復登山

<見所>

六凌鏡岩、御手洗岩、畳岩、門立岩などの巨岩も見事だが、天の岩戸はどこか神秘的で宗教の崇拝の対象になっているのもうなづける。

<注意点>

天の岩戸からは迷いやすいので要注意。赤布を目印に歩こう!
スキー場ゲレンデの右手から山裾を巻いていくダナ平林道は最短コースとして知られている。
お手軽登山をしたい方はこちらこらどうぞ!

<アプローチ>

マイカー利用なら、国道41号線を利用し宮村に入ったら一宮の交差点をモンデウススキー場の方へ!鉄道利用なら高山本線「飛騨一宮」駅で下車してタクシーでモンデウススキー場へ。


登山日記のメニューへ