登山日記
登山日記のメニューへ

■白馬岳(2932m) 平成12年9月22日(金) 曇り

 

朝5時頃の白馬岳に映える朝焼け【写真】 朝5時頃の白馬岳に映える朝焼け

猿倉の駐車場に車を止め6時にスタート。
すでにここで標高1280m、気温15度。
これから標高差1652mを直登する。
まず、山荘の裏から車道と合流し、しばらくだらだら道を歩いていくと左手に登山口が見えてくる。
そこから小沢沿いの山道を30分程登っていくと白馬尻小屋(標高1560m)に出る。
ここでは休憩を取らずに、大雪渓の登り口まで10分ほど歩く。
初めは遠くから見ると、雪渓が融けてしまって灰色のガレ場のように見えたが、よくよく見るとそれはまぎれもない雪渓だった。

 

白馬山荘に向けて最後の登りを頑張る!【写真】 ダイナミックな大雪渓の上を黙々と歩く

しかも半端な距離じゃない!
遠くはるか先まで雪渓の川しか見えない。
4本アイゼンを靴に装着し、初めての雪渓の踏み心地を試してみる。
カチッカチッとベタ足で登っていくと案外うまくいく。しかし登っても登っても雪渓は終わらない。
しかも、ところどころに大きなクレバスが口をあけている(~~;)
ガイドブックには全長約2Km、歩行時間2〜3時間と書いてあったが、何とか1時間35分で登りきる。

白馬大雪渓【写真】 まだこの頃は余裕があった

夏の初めよりは雪が融けて雪渓の距離が短いのだろう。アイゼンをはずし、葱平までいよいよ直登コースに入る。
しかしここからが甘くなかった。
岩場ばかりの胸突き八丁でかなりきつい。
岩室跡を過ぎるとお花畑に出くわす。
さぞかし7〜8月は百花繚乱で目を楽しませてくれるのだろうが、今は迎える秋の準備で一面が色褪せていた。
ここから村営頂上宿舎までがまたまた辛かった!息もきれぎれ、疲労で気分が悪くなるし、宿舎に到着したときには、顔は青ざめ、足腰はガタガタ、口もききたくない状態だった。

 

【写真】 白馬山荘に向けて最後の登りを頑張る!

宿舎の女の子に無理を言って暖かいラーメンを作ってもらい、初めて休憩らしい休憩を取る。
宿舎の人から「日帰りなら1時半にはここを出ないと命がけになるよ!」と教えられ、ザックを置かせてもらって、いよいよ念願の白馬岳を目指す。
だらだらのガレ場を20分も登るとマンモス山荘の「白馬山荘」に到着。
時期柄か、宿泊者の賑わいはすでになくひっそりとしている。山荘を横目で通り過ぎて頂上まで一気に登る。

白馬岳山頂

【写真】白馬岳山頂

標高2932mの白馬岳は雄大だ。
南方には槍ヶ岳、穂高連峰が見える。
すぐ近くには立山連峰の剣岳も・・・
何時間眺めていても飽きない眺望だ。
白馬鎗〜唐松岳へのキレットにもいつか挑戦してみたいと思う。


 

白馬岳山頂からは、雄大な剣岳が眺められる【写真】山頂直下の登山道から遠く剱岳をバックに撮影

苦労してここまで登ったのに、山荘の人の言葉が気になって、今きた道をまた引き返す。明朝から雨の天気予報。
疲労もかなりのもので、山小屋に泊まるか下山するか仲間内でもめる。
が、ここは未練は残るが山小屋泊まりは次回の楽しみに残し夕方5時には登山口の猿倉までなんとか下山した。
足は鉛のようになっていて、すでにコントロールできなくなっていた。
次回は、余裕を持って登りたいとつくづく今回の強行山行を反省した(~~;

コース紹介マップ

ワンポイントアドバイス

<参考コースタイム>

猿倉荘(1時間)白馬尻(10分)大雪渓(1時間35分)葱平とりつき(1時間)岩室跡(1時間)村営宿舎(10分)白馬山荘(20分)白馬岳(12:10分到着)
登りの時間 6時間10分(休憩含めて)
下りの時間 4時間(休憩含めて)

◆登山形式:往復登山

コース紹介マップ

<見所>

白馬岳のすばらしさは今さら語ることもありませんが、コースもいろいろあるので自分の体力にあったものを選ぶと良いでしょう。お花畑、温泉、雪渓、撮影スポットなどバラエティに富んでいるけど、日帰りはほとんど無謀。 ゆっくり山小屋泊まりで白馬岳のすばらしさを味わいましょう!

<注意点>

コース上でたくさんの高山植物に出合うので、ついついコースタイムをオーバーしがちになるので注意!また、白馬岳から唐松岳へ縦走する人は不帰キレットでのすれ違いに くれぐれも気をつけるように。また、白馬岳一帯の小屋は10月中旬にはほとんど閉まります。

<アプローチ>

マイカー利用なら、中央自動車道・豊科インターで降り、オリンピック道路を利用して 白馬村に向かい、白馬からはさらに猿倉までの林道を進む。無料大駐車場が完備されている。公共交通機関なら、JR大糸線白馬駅から猿倉行きの松本電鉄のバスが出ている。


登山日記のメニューへ