登山日記
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■焼岳(2455m) 平成12年6月18日(日) 快晴
コース紹介MAP

登山道【写真】沢を渡渉して登山口へ

中尾温泉の集落を抜けると温泉給湯施設の近くに10台ほどとめられる駐車場がある。この先からは車止めがあるので一般車は通れない。駐車場から舗装道路をしばらく歩いていくと、目の前に荒々しい焼岳の姿が飛び込んでくる。
かなり遠くに見える。身が引き締まるようだ。舗装道路からそれ、右手登山口に入っていくとすぐ沢にぶつかる。水に濡れない様慎重に渡る。

白水の滝【写真】白水ノ滝を眺める

登山口からしばらくは新緑のブナ林を進んでいく。マイナスイオンが身体に浸透して清清しくなる。
30分程でまた舗装道路に出るので拍子抜けするが、ここからが本格的な登山道になる。
足場もよく整備されており、道端には可憐なギンリョウソウやエンレイソウの群生が見られる。
しばらくジグザグに登っていくと白水ノ滝が右手に見えてくるので、一息入れたいところ。

ギンリョウソウ【写真】可憐なギンリョウソウ

ギンリョウソウは、穢れを知らない天使のように可憐で、まるで妖精(羽が背中についている)のようである。
道端の腐葉土の中にひっそりと隠れんぼしているように咲いているので、これを見つけたときには狂喜し、山登りを忘れてシャッターをきり続けるのである。







【写真】かわいいコケイラン

このコケイランは別名ササエビネともいい、ランの仲間の中では比較的地味な花だが、よくよく眺めてみると一つ一つの花に愛嬌がある。










秀綱神社【写真】秀綱神社

滝からは、白いカラマツソウや黄色のミゾホオズキを楽しみながら登りつめていくとやがて鍋助横手に出るが、昨秋の台風の影響で所々登山道が荒れている。少し迂回をしながら、さらにダケカンバの混ざった針葉樹林帯を抜けていくと建設省の雨量観測の建物の前に出る。そこからすぐ先が秀綱神社。
神社前にはベンチもあるのでここで一服する。



 

旧中尾峠から仰ぎ見る焼岳の荒々しい姿、北アルプス唯一の活火山である【写真】旧中尾峠から仰ぎ見る焼岳の荒々しい姿、北アルプス唯一の活火山である

神社からさらに20分程で分岐につく。左は焼岳小屋へ迂回する道だが、まっすぐ峠へ進む。ここからは視界がイッキに開けるので、焼岳の雄雄しい姿が目に飛び込んできて感動ものである。
S37年に焼岳が噴火するまでは小屋があったという旧中尾峠で一服してから、いよいよ頂上を目指す。
瓦礫の斜面に何度も足をとられながら落石だけは起こさないよう注意してゆっくり登り、やっと北峰のコルに到着!
岩の間からは白い噴煙が今も上がり、イオウの臭いが鼻につく。

 

焼岳の火口湖【写真】火口湖のコバルトブルーの水が限りなく青い

最高点の南峰は道がないので、北峰(2435m)が現在の山頂である。
眺望は文句ナシにすばらしい!
穂高連峰、西に笠ガ岳。
下に視線を移せば上高地の大正池が美しい。





焼岳小屋【写真】焼岳小屋

山頂からは一旦旧中尾峠へ下り、焼岳展望台へと登り、焼岳小屋へ向かう。
この小屋で西穂高への道と上高地への道が合流している。一休みしてから、西穂高と秀綱神社へと分ける道から往路へともどる。

■登山道で出合ったお花たち
ヤマオダマキ ゴゼンタチバナ ブナの大木 カラマツソウ オオバミゾホオズキ マイズルソウ イワカガミ

ワンポイントアドバイス

<参考コースタイム>

◆中尾温泉コース

駐車場(30分)第二登山口(30分)鍋助横手(60分)秀綱神社(40分) 旧中尾峠(60分)焼岳頂上
登りの時間 3時間40分
下りの時間 2時間10分

◆登山形式:往復登山

コース紹介MAP

<見所>

旧中尾峠からの眺望がすばらしい!また、中尾温泉コースと中の湯温泉コースとでは高山植物の種類が違うので、コースを変えて行くのも面白い。

<注意点>

本峰の南峰へは道がないので北峰が最高点になっている。間違っても南峰へは登らないこと! 旧中尾峠から頂上までのガレ場・ザレ場歩きは高所恐怖症の方にはきついかも・・・

<アプローチ>

マイカー利用なら、中尾温泉街から1キロほど山中に入るとゲートになる。ここには駐車場もあり、登山届の箱も設置されている。 公共交通機関なら、 JR高山駅から濃飛乗合バスで中尾温泉まで1時間20分。

<下山後の入浴>

山荘富貴
駐車場から中尾温泉集落を通る途中、笠が岳が展望できる新しい道路が右手に分岐しているので、それを右に入り、しばらく走ると指示看板がでてくる。露天風呂からは錫杖岳が目の前。宿泊もできる。
効能:神経痛、リュウマチ、消化器病、冷え性、くじき、打ち身
入湯料:700円
補足:石鹸、シャンプーあり。タオル持参のこと。


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